京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「一寸のたましいを持つ」

2020年03月14日 | 日々の暮らしの中で

「春は空からさうして土から微かに動く」。長塚節の小説『土』の一節ですが、小さな息遣いが地表近くにあふれるのが春という季節です。

この時期、少しずつ少しずつですが固い土を割るように顔を出した芍薬の芽は、「一寸のたましいを持」って伸びあがってきます。(雪をのけたしかめてみる褐色の芽は一寸のたましいを持つ  山崎万代) この力のほとばしりには毎年の事ながら小さな感動を覚え、のぞき込んでは「おおおお、ちょっとのびたかなあ~?」なんて声をかけてやるのです。

夜の時間をもっと工夫しようと、ずっと思い続けていながらちっとも改善できません。資料を探していると、ファイルの中に浅田次郎さんの講演会でのお話をプリントしたたものが挟まっていました。
氏は、日の出とともに起きてコーヒーを入れ、同時に原稿を書きだすのだそうです。生産行為は朝早くがいい、と言うのが理由です。せいぜい12時か1時くらいまでして、その後は読書。4、5時間は読むのだそうです。そして、夜7時には読み書き一切停止。夜は「ひたすらグダグダ過ごす」のがいいと言われてます。テレビは4時間みるとか。就寝は9時か10時。

これ、これ、これだと思ったのは、夜のひたすらグダグダ時間を作ることです。どうやったらグダグダ過ごせるんだろうか…。しかも10時には寝るとしたら…。 夜にしていることを日中に回す。では、今、日中にしていることはどうしたらいいんでしょうかね…。 こんなことを真剣に考えているのでした。芍薬の芽に負けてはおれんです…。 


コメント (8)
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