京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

連れが言い出しまして

2023年11月03日 | 日々の暮らしの中で
「連れ」が古本まつりに行こうと言いだしました。
連れの部屋には未読か既読か知りませんが、今現在も単行本がタワーのように積み重ねられているのですが。


『五足の靴』、著者は? 、「五人づれ著」とあります。どういうこと?

【明治40年盛夏。東京新詩社の雑誌に集う詩人たち ―北原白秋、平野萬里、太田正雄(木下杢太郎)、吉井勇がいさんで旅に出た。与謝野鉄幹との五人連れは長崎、平戸、島原、天草と南蛮文化を探訪し、阿蘇に登り柳川に遊ぶ。交代で匿名執筆した紀行文は新聞連載され…】。
連載されたのは「東京二六新聞」だそうで、しかし、連載後長い間埋もれていたらしい。
それを野田宇太郎が発掘したのだそうでして…。

といった面白い経緯の一冊を見つけ出し、手に取って眺めていたのでした。
この一冊、買ってもらいました。
200円です。

「五足の靴が五個の人間を運んで東京を出た。」の一文で始まり、3行ほどの前置きのあと本文へ。(一)は安芸の「厳島」からです。一カ月に及ぶ旅。
本文と解説含めて140ページに旅程図がついた薄い一冊です。



真っ青な空に、ハナミズキは真っ赤に色づいたの葉と実を手向けています。
強い日差しを受けての背表紙追いは、眩しさも重なってクラクラするほどでした。

       秋晴れの日記も簡を極めけり      相生垣瓜人
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする