メディアで、特殊詐欺で大金を騙し取られた!というニュースが盛んに報じられているにも関わらず、その被害が絶えない実態である。そこで私たちは北海道警察の担当者を招いて、その実態と予防法について学んだ。
私が所属する「めだかの学校」は昨日午前、年度総会を行い今年の計画を正式に決定して2024年度のスタートを切った。
そして午後には早速、今年度の学習の第1回目を実施した。
月の第2月曜日は「賢いシニア生活を送るために」というテーマのもと講師を招請して学ぶ座学である。その第1回目は「特殊詐欺の現状と対策」と題して札幌方面中央警察署の生活安全係の担当者の講義を拝聴した。
※ 講座を受講している様子です。
担当者はこうした講義には慣れている方らしく、まずは特殊詐欺に関する○×式のクイズで私たちをリラックスさせてくれ、それから本格的な講義に導入してくれた。このことが功を奏したのか、会員の皆さんの受講ぶりはきわめて真剣に耳を傾けてくれたようである。
※ 非常に分かりやすく、丁寧に説明いただいた札幌中央警察署の担当者です。
まずは「特殊詐欺」の定義であるが、「面識のない人に対して」金品を騙し取る詐欺のことを指すと定義された。つまり電話やスマホなど現代機器を駆使して詐欺を行う手法であるということだ。特殊詐欺を警察ではその手口から次の10種類に分類しているという。
① オレオレ詐欺
② 預貯金詐欺
③ 架空料金請求詐欺
④ 還付金詐欺
⑤ 融資保証金詐欺
⑥ 金融商品詐欺
⑦ ギャンブル詐欺
⑧ 交際あっせん詐欺
⑨ その他の特殊詐欺
⑩ キャッシュカード詐欺盗(窃盗)
悪いことを考える輩は、実に巧妙にいろいろな詐欺を考えるものである。それぞれの詐欺の詳しいことはネットを検索すると親切に説明されているので、そちらを参照していただきたい。
冒頭のクイズでは私たちのほとんどは、特殊詐欺には遭う可能性が低いと判断されたが、しかしそれは落ち着いて判断できる環境にあったからだと言えるのかもしれない。講師が言うには、特殊詐欺を仕掛ける側は騙しプロであるのに対して、私たち騙される側はアマチュアだという。つまり騙す側は劇場型に持ち込んで、相手に考える時間を与えずに金品を騙し取る手法に長けているという。「焦らせる」、「急がせる」が犯人側の常とう手段だという。
北海道内において特殊詐欺の被害額は令和4年度統計で被害件数308件、被害額12憶4千万円で、令和4年度から倍増したそうだ。(昨年度はやや減少気味ということだが)
※ 講師のお話に耳を傾ける「めだかの学校」の会員です。
この講座の運営を担当するワーキングチームの方が、北海道新聞で連日のように報道されている「STOP詐欺被害」の記事をコピーして渡してくれたが、北海道内においても実に頻繁に特殊詐欺事件が発生していることが分かる。その被害者の多くが私たちのようなシニア世代なのである。くわばら、くわばら…。
担当者は「おかしいな?」と思ったら警察相談専用ダイヤル「#9110」に連絡を!と助言してくれた。
また、自宅の電話を常時「留守番電話」にすること、さらには「電話防犯機器」の設置を勧められた。
さらにはNTT東日本では、70歳以上の高齢者住宅を対象に「ナンバー・ディスプレイ」、「ナンバー・リクエスト」の利用料金を無償化するサービスを開始したという。詳しくはTel 0120-722-455まで問い合わせると良いようです。(NTT西日本でも同様のサービスをしている)
「私だけは大丈夫!」と思っている方が、最も遭いやすいと云われる。
世知辛い世の中であるが、ボーっとしていては大変なことになるということを肝に命じながら生きていかなくては!痛感した次第である。
これからも「賢いシニア生活を送るために」学び続けよーっと、思っている。