一度はぜひ見てみたい!と思っていたモエレ山で行われる「爆走そり大会」を観戦することがようやく実現できた。“爆走” という言葉に、私は少しばかり妄想を膨らませすぎたようだが、それでも楽しいそり大会だった。
今日の私は、午前中が「モエレ山爆走そり大会」、午後からは札幌市体育館で行われたプロフットサルのリーグ戦「エスポラーダ北海道」vs「立川アスレティックFC」戦の観戦、そして夜はかでるホールで「北海道分水嶺大縦断」を成功させた野村良太氏の講演会と、大忙しの日曜日だった。本日から3日間、それらを順を追ってレポすることにする。
「モエレ山爆走そり大会」はテレビで見るかぎりとても豪快で、楽しく映ったことから「一度は実際に観てみたい」と思っていた。ところがここ2年はコロナ禍のために開催中止に追い込まれていて、今回3年ぶりの開催ということだった。
我が家からは車で30分あまりかかるが、天気も良かったことから期待に胸を膨らませながらモエレ沼公園に向かった。
私が着いたのは競技が開始される10時30分の15分前ということで、そり大会に出場する人、それを応援したり、観戦したりする人たちがたくさん詰めかけていた。会場では女性アナが声高に雰囲気を盛り上げていた。
※ モエレ山の山頂とそり下に造られたそりコースの前半部分です。
※ こちらはゴールエリアです。真ん中の黄色いウェアの方が会場実況をしていました。
※ これから出走するダンボール製のそりです。かなり性能の良い方だと思われます。
10時30分、競技が開始された。出場する選手たちはチームによってそりに乗る人数がばらばらだった。大会規定によると1チーム2名から6名の範囲内であれば自由とのことだった。各チームスタートラインは勢いよく飛び出すのだが、そりが真っすぐ進まず途中で止まったり、途中でそりが壊れたり、と苦戦するチームが多かった。また “爆走” とは言いながら、それほどスピードが速いとも思われなかった。そして私はようやく気が付いたのだ。出場するそりが全てダンボール製であることに…。傍にいた大会役員にそのことを話すと「そうです。危険防止のためにそりはダンボール製に限っています」ということだ。
※ 雪煙を豪快に上げているということは、そりにブレーキがかかっているということです。
※ こちらはコース中盤ではやくもそりを押さねばならない状態になりました。
※ このそりもいかにもブレーキがかかってしまったようなそりです。
そりで滑って完走できずに、途中からはそりをひっぱり走ってゴールするチームが目立った。中には曲がらずに、そりも壊れずにゴールするチームもあった。そうしたチームは長さおよそ120mのコースを10秒台でゴールするチームもあった。
出場するチームのほとんどは、タイムを狙うというより、そりの形状に装飾を施したり、ユニフォームを工夫したり、と大会出場そのものを楽しんでいる人たちがほとんどのように思えた。
※ パフォーマンスのアピールは十分ですが、コース途中でそりを押す羽目になっています。
※ こらちもトラブル発生中です。
※ 車が後ろ向きに進んでいます。
※ このお二人はラジオのパーソナリティらしいですが、そりはどこへやら?
私が観ていた中で、ミャンマー人の若者6人が民族衣装に身を包んで参加していたのが印象的だった。
※ ミャンマー国旗を付けた苦心のそりですが、後ろ向きになってしまいました。
私は “爆走” というイメージから、かなりのスピードで滑り、豪快にジャンプしてコケるところを観て観客が爆笑する、というようなそり滑り大会を想像していた。しかしそれは私の勝手な妄想だったようだ。考えてみれば、そんなそり大会だとケガ人続出ということになる。ということを納得した私は、出場チームが84チームということだったが、20チームが滑り終わったところで会場を後にすることにした。(次の予定があったので…)会場への往復に我が家から1時間かかったのに対して、観戦時間はわずか30分というなんともコスパの悪い「モエレ山爆走そり大会」の観戦でした。
※ 私が観戦していた中で最も好タイム(13秒台)を叩き出したチームのそりです。
造りが良さそうですね。
ご指摘の通り、ソリのデザインや衣装を楽しむのが本筋で、120メートルのコースを10秒台で疾走するチームよりも、より長時間コースを滑ったチームのほうが楽しみは大きかった……かどうか分かりませんが。
またおっしゃる通り、猛スピードで疾走してジャンプしてコケて、というのも面白そうです。ただし、そういうのは小さなお子様や中年のラジオパーソナリティーではなく、高校生や大学生が体を張ってやるようなイベントかもしれません。
たぶん暑い国であろうミャンマー(高地などの地域差は分かりませんが)からの参加者は、まるで冬季オリンピック映画「クール・ランニング」を思わせますね。
長くなりましたが、ソリの滑走性能を高めるために、底面にビニールを貼るとかは違反だったのかしら?
安全のために段ボールに限るのだから、そうしたスピードアップの小細工をしてはいけなかったのか……。
私の説明が悪くてご迷惑をかけたようです。ご指摘のそりの素材ですが、ダンボールの底面に滑りを良くするビニール貼るのは認められています。大変失礼しました。
お詫びに大会規定をお伝えします。
【そりの材質】そりの本体の材料は必ずダンボールで製作してください。装飾のため、発泡スチロールやビニールの補助的な使用は認めますが、滑走面にスキー板、スノーボード板、木材、金属、ゴムチューブ、プラスチック、動力装置、火気、その他危険とみなされた物をの使用は出来ません。(滑走面へのビニールの貼付、スキーワックスの使用は可)
となっておりました。
本文では表現しませんでしたが、この種のお祭り的大会は、「踊る阿呆に、見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソン」ではありませんが、出場して楽しむのが一番のような気がしました。もう少し若ければねぇ…。いの一番に出場申し込みをするんですが…。