田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 №335  隠し剣鬼の爪

2022-01-11 19:13:59 | 映画観賞・感想

 秘法「隠し剣鬼の爪」が最後の最後、怨念の刃として藩の家老の胸に突き刺さるとは!海坂藩の平侍・片桐宗蔵を演じた永瀬正敏の陰影のある表情がこの映画を一層印象深いものにしたと思えた。

        

 私が所属して活動する「めだかの学校」の本年第1回目の活動日が本日だった。午前中に運営委員が集い、来年度の活動計画について議論しおおよその企画が決定し、ホッとした思いだった。

 続いて午後からは一般会員も参集し、藤沢周平原作の映画シリーズ第4弾として山田洋次監督の「隠し剣鬼の爪」が上映された。

 映画「隠し剣鬼の爪」は、藤沢周平の短編「雪明かり」「邪剣竜尾返し」「隠し剣鬼の爪」の3編の話を山田洋次流に改編し、1編の物語に紡ぎ直したものである。

 キャッチコピーは「幕末の世、予期せぬ運命に翻弄される下級武士の生き様と、奉公娘との身分を超えた純愛を描いた時代劇」とある。

 ストーリーは藤沢作品の典型である下級武士である片桐宗蔵(永瀬正敏)が藩命に逆らえずに、幼いころからの剣術仲間を誅殺せねばならない立場となったり、出自が貧しかった奉公娘・きえ(松たか子)は婚家において姑に虐めぬかれたり、と理不尽な世界を描く。そうした中で宗蔵は幼いころから剣術を鍛えていたことにより、秘剣を使って無念を晴らすといったストーリーである。

   

 今回は観賞後に私が司会を務めて参加者たちと感想を話し合った。その中で私が一つのことを問うた。「映画の中に何度も藩の中での砲術訓練の様子が出てくるが、単に幕末の時代背景とした以外に意味はあるのだろうか?」と…。すると、ある参加者から「宗蔵が藩の家老を誅殺(この犯人としては証拠を残さなかったために追及はされない)した後、武士の身分を捨て、町人となってきえと一緒になるところに幕末を迎えたことで人々の価値観の変化が生まれていることを描いたのではないか」との考えが示された。それを聞いて私は「なるほど…」と思った。宗蔵はきっと、時代が変わってきていることを肌で感じ、武士に拘泥することの愚かさを悟ったのかもしれない。

 独りで映画を楽しむのも私は好きだが、今回のように多人数で観て感想を語り合う鑑賞スタイルもなかなかいいなぁ、と感じた今日の鑑賞会だった。

     

 「めだかの学校」では、この後2月に「花のあと」、3月に「蝉しぐれ」といずれも藤沢周平原作の作品の鑑賞を予定している。まだまだ「藤沢周平の世界」に遊ぶことができる。コロナ禍のために中止になるという事態だけは避けたいと願っている…。

※ 掲載写真は全てウェブ上から拝借しました。


建設産業ふれあい展

2022-01-10 16:30:56 | 作品展・展覧会等

 ふれあい展を覗かせていただき、数人のスタッフと会話させていただいた。その中から見えてきたのは建設産業に従事する、あるいは希望する人たちが減少しているという厳しい現実だった…。

        

 昨日、そして本日と2日間の日程で、札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)を会場に表記展示会が開催されていることを知り、本日野次馬精神を発揮して覗いてきた。

 私は密かにまだ見たこともないような建設機械などが展示されているのではないかと期待していた部分があったが、それは地下歩道という会場などの制限があるのだろう、そうしたものは全く無くてパネル展示が主だったところはやや期待外れの思いだった。

   

※ ふれあい展は写真のように歩行空間の壁際にパネル展示されたものが多かった。

 私はまず型枠工事業、鉄筋工事業の展示のところを覗いた。展示を見ていた人も少なかったためか、鉄筋工事に従事する会社のスタッフが私に語りかけてきたのでしばし会話を楽しんだ。そのスタッフと語り合う中で「鉄筋工事業に従事しようとする若者が少ない」ことを嘆いていた。スタッフの方の会社は現在40名ほどの鉄筋工を抱えているそうだが、今春の入社希望者はわずか一人だという。「今の若者はやはり現場作業を忌避する傾向にある」という。さらには冬場の仕事が無くなることも隘路だと語っていた。鉄筋工の業務は機械化が難しい職種でもあり、今後の人不足は深刻のようだ。鉄筋工事はビル建設ばかりでなく、橋梁やトンネルなどインフラ整備の重要な担い手でもある。さらには現在それらの老朽化による更新も我が国では課題となっている。需要の高まりが労働条件の向上に繋がり、若者たちも業界を見直すのではないか的なことをスタッフに話しかけたが、そんなことは百も承知なスタッフはため息をつくばかりだった。

   

※ 「型枠工事の流れ」を表示したパネルです。

 続いて北海道立高等技術専門学院というブースを覗いた。道内に高等技術専門学院というのは札幌、旭川、函館など主だった8市に設置されているということを初めて知った。パネルを見ると定員が各科20名という。(札幌校の場合は建設技術科、建設設備課など5科あるようだ)私はスタッフの方に「意外に定員が少ないんですね」と語りかけると、「ところがその定員が埋まっていない現状なのです」とのことだった。入学資格は高卒者が対象ということだったが、ここでも技術職が敬遠されている実情があった。

   

※ 高等技術専門学院の学生が切削した木造住宅の模型です。(軸組というのですね)

 事程左様に建設業界の人手不足は深刻のようだ。今後若者の人口が一段と少なくなっていく中にあって、日本の産業の空洞化が憂慮されていると聞くが、門外漢だといって看過が許されないような現実を知らされた思いである。

   

※ 文章とは関係ないのですが、「建築大工技能士」のコーナーに展示されていた「一級建築大工技能士 試験課題」だそうです。

 野次馬根性的に出かけた「建設産業ふれあい展」だったが、思わぬ展開になってしまった。当事者的にはすでに語ることのできない私であるが、この問題に関心だけは抱き続けていきたいと思っている。


なだ万 de バースディランチ

2022-01-09 18:00:42 | 札幌麺紀行 & グルメ紀行

 今日、妻が○○歳の誕生日を迎えた。なけなしのお小遣いを貯めて、日本料理店の老舗「なだ万雅殿」のランチに招待した。健康でこの歳を迎えてくれたことが私にとっては何よりである。

 「なだ万に招待した」と書いたが、正確には私が少しでも負担を軽くするためにあらかじめ「北海道Go To Eat」の一万円券を購入して、妻に希望を聞いたところ、妻が「なだ万」を希望したというのが真相である。

 「なだ万雅殿」は、パークホテル札幌の最上階の11階に店を構えていた。予約していた席は中島公園の池に面していた。池に面していたが季節がら全体が雪で覆われていて真っ白な光景が広がるだけだった。雪のない季節だと、四季それぞれに彩る木々が菖蒲池に映えて美しい光景が楽しめるのだろう。

   

※ 札幌パークホテルの外観です。

   

※ ホテルの入口には干支の寅の氷像が展示されていました。

   

※ パークホテル11Fの「なだ万雅殿」のエントランスです。

   

※ 日曜日でしたが、店内は閑散としていました。

   

※ 座席の窓際から中島公園の菖蒲池を望んだところです。池の向こうにはキタラが見えます。

 私たちは予算に見合う程度のものをということで、妻が「松花堂」、私が「和味(なごみ)膳」をそれぞれオーダーし、他に乾杯用のビールをお願いした。

 「松花堂」が弁当方式で一度に提供されるのに対して、「和味膳」は一品ずつ、その都度提供されるので「松花堂」のように箸迷いすることなく、その料理に集中して味わえるのが私には適していた。私はけっこう好き嫌いがあるのだが、なだ万の繊細な調理はどの料理も美味しくいただくことができた。私が提供を受けた「和味膳」の全てを写真と共に紹介したい。

    

   

※ 先付け3種です。

   

※ 寒鰤のお造りです。

   

※ 鮟鱇の煮物です。

   

※ 蟹味噌のクリーム焼です。

   

※ 公魚の酢の物です。

   

※ 帆立の山椒煮のご飯、その他味噌椀、香の物です。

   

※ デザートです。

 今日は日曜日であったが、店内は閑散として静かだった。私たちは他愛ない会話をしながら美味しい日本料理を味わった。そして、私が何より感謝しているのは妻がこの歳まで病気ひとつせずに健康で、家庭を守ってくれていることである。(こんな書き方をするとジェンダー論者から厳しい指摘を受けそうだが正真正銘の昭和男につきご容赦願いたい)だから私は今のところ思うように生きてこられたと感謝している。そしてこれからもできるかぎり今のままで、と思っている。

   

※ 「松花堂」です。

 ところで私は今日のようなレポは得意ではない。典型的な庶民を自負する私にはこうしたお店でのセレブまがいのランチはそぐわないことを私が一番知っている。今日だけは特別な日だったということでご容赦ねがいたい。

 予算は飲みもの代などでオーバーしてしまったが、妻も喜んでくれたので十分満足である。ちなみに「なだ万雅殿」の「雅殿」は「ガーデン(Garden)」を意味するそうだ。ちょっと艶消??


CANTORニューイヤーコンサート

2022-01-08 18:00:52 | ステージ & エンターテイメント

 声楽家を志している人、志したことのある人等々、多くの方がステージに登場し、耳に馴染みの歌曲を披露した。華やかな舞台衣装と相まって、さまざまな歌声を楽しんだ。

        

 CANTORとは、「聖歌隊の先唱者」という意味のようだが、ここでは単に「唄う人」と解する方が適当だと思われる。つまり教育大学札幌校の音楽科の教授だった雨貝尚子氏が主宰する「声楽研究会CANTORに集う声楽家を志している人、または過去に志していた人たちが新年に集ってコンサートを開催しているということだ。コンサートは今回で実に43回目という歴史のあるコンサートである。

 その「CANTORニューイヤーコンサート」が本日午後、サンプラザホールで開催され、私は2020年に続いて2度目の鑑賞に駆け付けた。

   

 今回は「永遠の愛唱歌・旅への誘い」というテーマで、イタリア、フランス、ロシア、イギリス、アメリカ、ドイツ、オーストリアの代表的な歌曲が23人の歌い手によって披露された。プログラムには各歌手の出身大学が記されていたが、ほとんどは雨貝氏の教え子と思われる教育大の出身者だったが、中には大谷大、武蔵音大など他大学の出身者も加わっていたが、いずれも本格的に声楽を学んだ方々ばかりだった。ただ、男性陣が一人もいないのはどうしてか?おそらく「声楽研究会CANTOR」が女性だけの会ということなのかもしれない。女性だけということもあって、登場する方々の華やかな舞台衣装も見ものだった。その華やかさを写してブログにアップしたかったのだが、前回と違い今回は写真撮影がNGとのことで、それが叶わなかったのは残念!

   

※ 写真はNGということでコンサート開始前にステージを写しました。

 記録のために披露された楽曲を羅列してみると…、

 【イタリア編】〈1〉我が太陽、〈2〉帰れソレントへ、〈3〉彼女に告げて、〈4〉忘れな草

 【フランス編】〈5〉夜の調べ、〈6〉悲歌、〈7〉聞かせてよ愛の言葉を、〈8〉すみれの花の咲く頃

 【ロシア編】 〈9〉黒い瞳、〈10〉カチューシャ、〈11〉ともしび

【イギリス編】〈12〉グリーンスリーブス、〈13〉ロンドンデリーの歌、〈14〉庭野千草、〈15〉アニーローリー

 【アメリカ編】〈16〉故郷の廃家、〈17〉金髪のジェニー、〈18〉夢路より、〈19〉時には母のない子のように

 【ドイツ・オーストリア編】〈20〉ウィーン我が夢の街、〈21〉ローレライ、〈22〉セレナード、〈23〉菩提樹

 【合唱編】〈24〉流浪の民、〈25〉旅愁

以上、全25曲が披露されたが、歌を披露する方々の年代はマチマチだった。これから声楽家として活躍を目ざす人、すでに第一線を退いて生涯の趣味として継続されている人、等々さまざまな動機で「声楽研究会CANTOR」に集っていると思われた。いずれもが正式な教育を受けた方ばかりだから発声法などは素人とはまったく違って本格的な方ばかりだった。ただ、素人の私が聴いていてもやはり年齢は争えないなぁ、と思った。やはり年配者と思われる方は声量の衰えを感じざるを得なかった。それでもキャパシティ500名の大ホールでマイクなしで音を隅々まで届けることができるのは日ごろから鍛えられているからこそと思われた。特に指導者である雨貝氏は、80歳を超えていると思われるのだが、多少の衰えを感じさせるものの今回も館内に朗々とした歌声を響き渡らせ「さすが!」だと思わせてくれた。

 43回も続いているというCANTORニューイヤーコンサートはいったい何時まで続くのだろうか?できれば追っかけてみたいと思っている。


またまた感動!高校演劇Special Day 2022

2022-01-07 16:08:58 | ステージ & エンターテイメント

  今回もまたまた感動させてもらった。札幌演劇シーズンの特別版として毎年上演される高校演劇を、私はいつも楽しみにしている。今回の大麻高校と啓北商業高校の演劇も十分に満足させてくれる舞台だった。

        

 札幌(道内)で活動する演劇集団が集中的に演劇を公演する「札幌演劇シーズン」の特別ゲスト的な立場で演劇を披露するのが「北海道高校演劇Special Dayである。この舞台で演ずるのは前年の北海道高校演劇大会で最優秀賞と優秀賞に輝いた2校が演ずる。

 数年前までは最優秀校だけだったのだが、最近は2校の舞台を観劇できるようになった。今年の出演は最優秀校の大麻高校優秀校の啓北商業高校だった。

 そのSpecial Dayが昨日(6日)午後と夜にかでるホール(北海道立道民活動センター)で開催され、私は午後の部を観劇した。

 私はこの高校演劇がことのほか好きで、2017年から毎年のように観劇している。何故好きなのか考えてみると、一般の演劇に比して訴えようとしていることがストレートに伝わってくるところに一番の魅力を感じている。演劇集団の演劇を観劇したこともあるが、一般的に言ってどうも難解に思えるところがあって足を向ける気にならないところがある。

   

 さて舞台の方である。最初に登場したのは江別市にある大麻高校のTepOffと題する舞台だった。Tep‐Offとは、バスケットボール用語で試合開始の際のジャンプボールのことで、「始まり」を意味している。ここで彼らが劇の概要を紹介する文章が見つかったので、それを紹介すると…、

「これから始まるんだよ、俺たち。 舞台は、コロナが収束し、卒業生たちが母校にやってくることから始まります。彼らは、すべての学校が臨時休校となりインターハイ等が中止になった時の3年生。主人公の浩太は当時バスケット部のキャプテンでしたが、急きょ行われた代替大会で親友の京介とぶつかり、仲違いしたまま卒業、別々の道に進みます。…それからの3年後の彼らを描きます。」

 バスケットボールに青春をかけた浩太たちが未曽有のコロナ禍に遭遇し、キャプテンとして苦悩し傷つき己を見失った浩太。一方、思わぬ事故からバスケが出来なくなってしまった京介。そんな二人をなんとか仲直りさせようと心を遣う同じバスケ部だった元女子生徒たち。浩太は周りの気遣いから頑なだった気持ちを氷解させ、再びバスケに立ち向かおうとし、京介は車椅子バスケに挑戦することを誓う。「これから始まるんだよ、俺たち」と…。そんな青春群像がけれん味なく描かれていた。特にお涙頂戴的には見えない舞台だったが、会場内にはハンカチを手に涙する姿が目立った。私の中にもじわじわと感動する気持ちが湧きあがってきたのだった。

     

  一方、札幌啓北商業高校は「七夕」という舞台だった。こちらも演劇の概要を紹介する文章を記述する。

「もうおばあちゃんを一人にしないから、だから…。 夫に先立たれ一人暮らしをしている松ばあちゃんの家で、まるで孫のように振る舞うセールスマンの真。そこへ高校生の孫の姉妹がやってくる。久しぶりに会う孫たちのためにご飯を炊いて待っていたが、二人はすぐに出かけるという。能天気な姉の由紀と生真面目な妹の美里。美里は真を怪しく思い、松に忠告するが…。今日から「七夕」…、隣家の小学生のはるかちゃんからもらった短冊に、松は何を書くか。」

 こちらも老人の一人暮らしと、それに取り入ろうとする詐欺まがい人物を登場させるという時宜を得た題材である。「七夕」の短冊な何と書くかより、年に一度しか再会しない織姫と彦星のように松ばあちゃんに会うことが少なかったこと(この劇では2年ぶりの再会だったという)に自責の念を感ずる美里が「もうおばあちゃんを一人にしないから、だから…」と呟かせ、高校生たちに親や祖父母たちの存在の尊さを訴えかける内容だった。 

 高校演劇ばかりではないが、演劇の巧拙を左右するのは何と言っても脚本によると私はいつも思う。今回の場合も「TepOffは大麻高校演劇部顧問の山崎公博先生の脚本によるところが大きいと思った。また、演ずる生徒たちのレベルも相当高いと感じた舞台だった。「七夕」もまた現代的な課題を考えさせられる舞台であり、生徒たちも熱演していた。ただ、北海道大会の成績が物語るように、大麻高校の脚本が若干勝っていたかな?と思えた今年の北海道高校演劇Special Dayだった。来年のSpecial Dayも楽しみである。

※ 掲載写真は全てウェブ上から拝借しました。


札幌市消防出初式

2022-01-06 19:07:49 | イベント

 消防の部隊観閲、音楽隊のコンサート、木遣り保存会の梯子乗り、etc…、と盛りだくさんの消防出初式だった。ただ、私としてはやはり寒い中、雪上で行われた平成24年の出初式が懐かしかった…。

 本日(6日)10時30分よりカナモトホール(札幌市民ホール)で令和4年の札幌市消防出初式があり、観覧に応募したところ入場券を入手できたので観覧してきた。

 出初式は毎年1月6日に消防本部ごとに各地で開催されているものだという。その目的は消防署職員、あるいは消防団員の職務意識の高揚にあると思っていたが、それよりは披露されるさまざまな催しを通して、市民に火災予防に対する意識を醸成することが大きな目的であるという。

 本日の式次第は、〈1〉市長式辞、〈2〉来賓挨拶(市議会議長)、〈3〉メッセージ(消防庁長官、北海道知事)、〈4〉部隊観閲(指揮隊、水槽隊、救急隊、救助隊、消防団)、〈5〉 年頭決意表明(消防局長、消防団連協会長)、〈6〉消防音楽隊ミニコンサート、〈7〉年頭演技(木遣り歌、纏振り、梯子乗り~木遣り保存会)と盛りだくさんの内容だった。

   

※ 札幌市内10消防隊の隊旗が並ぶ中、秋元札幌市長の式辞です。

 私にとって一つの楽しみは、「部隊観閲」だった。近代消防、都市消防の実状を少しでも理解したいと思ったからだ。しかし私の期待とは裏腹に意外に地味な部隊ばかりの登場だった。やはり室内での出初式ということで制約が多かったということだろう。平成24年に屋外で実施されたときは、救助ヘリが頭上を舞ったり、梯子付きの消防車が登場したりと、 現代の消防機材の一端を見ることができたのだが…。

【部隊観閲】

   

   ※ 指揮隊

   

   ※ 水槽隊

   

   ※ 救急隊

   

   ※ 救助隊

   

   ※ 消防団

 続いて消防音楽隊によるミニコンサートは、①ジブリ・メドレー、②ルパン三世のテーマ、③エル・クンバンチェロの3曲が演奏された。

   

   ※ 消防音楽隊の演奏です。

 そして最後は木遣り保存会による「木遣り歌」、「纏振り」、「梯子乗り」が披露された。コロナ禍ということでマスクを付けた木遣り歌はやはり迫力に欠けるのは否めなかった。また纏振りも梯子乗りも昔気質の演出など一切ない中での演技は観ている側からするとやはり物足りなく感ずるのは、観ている側の贅沢というものなのだろう。

   

   ※ 木遣り保存会の方々が勢ぞろいです。

   

   ※ 纏振りの様子です。以下は梯子乗りを数枚スケッチしました。

   

   

   

         

   

 全体としての印象は、やはり屋内での出初式ということがそういった印象を与えてしまうのかもしれない。しかし、極寒地の札幌において戸外において実施すべきとはとても言えない。私が観覧した平成24年のときも寒さに震えながら観覧したことを思い出す。

 札幌市など北海道の消防の場合は、現代消防の威力を広く市民に公開する機会を別の日程で設けることも一つの方法かもしれない、と思いながら会場を後にした…。


北海道歌旅座コンサート in 教文会館

2022-01-05 17:42:38 | ステージ & エンターテイメント

 あの素朴さはどこへ行ったんだ? あの懐かしさはもう感じられないのか? コンサートを聴きながら私は独り昔を懐かしんでいた。しかし、彼女らは進化したのだろう。私の中だけきっと時間が停まっていたということなのかもしれない…。

        

 それはもう9年も前のことになる。2013年5月12日、中央区とはいっても宮の森の奥まったところにある大乗院薬王寺というお寺の本堂で、歌旅座というグループが「昭和ノスタルジア」と題するコンサートがあり、私はそこに駆け付け彼らのコンサートを楽しんだ経験があった。コンサートは昭和の歌てんこ盛りで、それを素晴らしい歌唱力で披露するのだから私は多いに楽しんだことを憶えている。そのラインナップを転写すると…、

《第1部》

 (1)時代 (2)君をのせて (3)ホームにて (4)恋人よ (5)テネシーワルツ ※ここから昭和道草ファイブが加わって (6)花嫁 (7)岬めぐり (8)太陽がくれた季節 (9)いちご白書をもう一度 (10)落陽 (11)ハチのムサシは死んだのさ (12)また逢う日まで (13)恋する夏の日  ※ここで第1部終了

《第2部》

(14)ゴンドラの唄 (15)月の砂漠 (16)蘇州夜曲 (17)胸の振り子 (18)まごころに生きる(南こうせつ作詞・作曲の漕洞宗の歌だそうだ。南こうせつは大分県の漕洞宗のお寺の息子さんである) (19)重ね日(オリジナル) (20)上を向いて歩こう ※ここから再び昭和道草ファイブが加わって (21)恋の季節 (22)青い山脈 (23)学生時代 (24)銀色の道 (25)虹と雪のバラード (26)明日があるさ (27)人形の家 (28)愛は傷つきやすく (29)愛の軌跡 (30)ナオミ (31)涙を超えて

※アンコールとして (32)青春時代 (33)一期一会の深き縁(オリジナル?)

といった具合で生粋の昭和っ子の私は大いに楽しんだ。

   

※ コンサートはもちろん写真はNGだった。しかし、幕間に出てきた司会太郎の場面はとっても良いだろうと考えシャッターを切った。

 その歌旅座が正月早々、教育文化会館でコンサートをすると聞いて懐かしさもあって直ぐに飛びついた。そのコンサートが本日午後、札幌市教育文化会館小ホールで開催された。

 教文会館の小ホールはキャパシティ360名ということだが、ほぼ埋まっていた。コンサートが始まってしばらく経った時、私はある種の違和感に包まれていた。コンサートのステージは洗練されていて雰囲気があの時とはまったく違っていたのだ。披露される曲はオリジナル曲とおぼしき曲ばかり、それもメインボーカルの吉田潤子(ステージ名 JUNKO)のソロライブの様相を呈していたのだ。曲目をメモしてきたので一応紹介すると…、

《第1部》

 (1)明けない夜が長いなら (2)星の河を渡ろう (3)万華鏡の中で (4)お前野に咲くれんげ草 (5)前へ 前へ Just go! (6)青春の轍 (7)日々是乾杯 (8)もういちど教えてほしい (9)韃靼人の踊り ※ヴァイオリンソロ

 《第2部》

(10)流されて伏古 (11)札幌ブルース (12)人生は虹色 (13)イヨマンテの夜 (14)北の暦 (15)虹と雪のバラード (16)大人のクリスマス (17)どさんこどんどん (18)12月の風    ※アンコールで歌旅座のテーマ曲「歌旅」で〆た。

 第2部はカバー曲も含んだ構成となっていたが、ほとんど曲はメインボーカルのJUNKOが昨年暮れにリリースしたオリジナルアルバム「JUNKO 2021」に収録されている曲を中心とした構成だった。

   

※ ウェブ上にあったメンバーの紹介だが、佐久間千絵が抜けて代わりに中林圭太という男性がメンバー入りしていた。

 ステージには、ヴァイオリンの高杉奈梨子が絶えず加わり、その他にザ・サーモンズと称する男性3人組が時折り加わってバックコーラスを務めた。しかし、前述したがステージは完全なJUNKOのワンマンショーといった趣だった。私が期待していたステージとはあまりにもかけ離れたものだった。私はがっくりしながらも歌唱力豊かなJUNKOの歌を聴いているうちに、「歌旅座としては当然の変貌なのかもしれない」と思い始めた。つまり彼女らは2009年に札幌市を拠点として現在のコアメンバーによって結成され、当初は北海道を中心にして各地でコンサートを行っていた。そして徐々に名が知られるようになり、現在では本州の各地においてもコンサートを実施しているという。彼女たちは知名度が高まり、自信も付けたことで徐々に路線を変化していったようだ。グループとしては結成14年を経て、ある種当然の変貌なのかもしれない。私一人が2013年当時の大乗院薬王寺のコンサートから時間が停まっていたということなのかもしれない…。う~ん、でもあの時に還ってみたかったなぁ…。


カレンダーリサイクル広場

2022-01-04 15:43:02 | イベント

 一度に3カ月分が表示される安価なカレンダーを求めて琴似まで出向いた。1部100円のカレンダーを求めて地下鉄代数百円をかけて行くのだから物好きである。(もっともシニアパスのため地下鉄代はそれほどではないのだが…)おまけに衝動買いで手帳まで購入してしまった。

   

※ 「カレンダーリサイクル広場」が開催されたレッドベリースタジオの外観です。

 昨年、同じような趣旨のカレンダー市(札幌市肢体障害者協会主催の「新春カレンダー市」今年は10日より開催)で3カ月分が一度に表示されるカレンダーを求めて、その便利さに気付いた私は「今年も是非に!」と思っていた。3カ月分が一度に表示されるとはお分かりだと思うが、現在は1・2・3月分が表示されている。そして1月が終わると、1月分のところを切り取ると4月分が表示され、2・3・4月が表示されるという仕組みのカレンダーである。もちろん一年分が表示されているカレンダーはあるが、ある程度の大きな数字で表される3カ月カレンダーはなかなか便利なのだ。

   

※ いつもカレンダー市はけっこうな人気で、開催時刻に着いたときには前に50人もが順番を待っていました。

 もっとも我が家ではリビング用のカレンダーは年末に月めくりのものと、卓上用のものを買い求め、今回は私の部屋用のものだけなのだが…。

 部屋用のそのようなレンダーを求めて、琴似のレッドベリースタジオというライブハウスのスタジオを活用して開催された「カレンダーリサイクル広場」に赴いたということなのだ。 

    

※ スタジオ内は意外に狭く、人数制限をして対応していました。                                                                                                                           

 ライブスタジオは意外に小さく(無理しても50人程度が収容限度か?)展示即売されるカレンダーの種類もそれほど多くはなかった。それでも丹念に探していたら私が望んでいた3カ月表示のカレンダーが2種類見つかった。どちらにするかの判断基準はカレンダーの色彩で決めた。私は年甲斐もなくちょっとポップなパステルカラーで描かれた方を選んだ。カレンダーでおっさんむさい部屋を少しは華やかに!と目論んだのだが…。

   

※ 私が買い求めた3カ月表示のカレンダーです。色遣いがポップでしょ???

        

※ 1月が過ぎると1月分だけが切り離され、4月分が顔を出す仕組みです。

 これで帰ればよいものを、カレンダーの横に並べられていた手帳に目が行った。私は基本的に手帳は使用しないタイプである。現在使用しているのは高橋書店の3年手帳である。これもスケジュール管理には使用していない。現在はブログのタイトル名を書き留めるのと、アクセス数を記録するため使用しているだけである。スケジュール管理はもう十数年前から携帯やスマホで行っている。したがって手帳などまったく必要ないのだ。あゝ、それなのに衝動買いしてしまった。それは縦24 cm、横12cmと他の手帳と比べて大判だったことが衝動買いに走った原因だった。「まあ、ふだん持ち歩くディバッグの中に放り込んでおくと意外に使い道があるのでは?」と思ったからだ。結局無用の長物になるかもしれないが、なにせ100円ですからねぇ…。典型的な「安物買いの銭失い」を地で行っておりますが…。

        

※ 衝動買いした手帳で、縦は約24 cmある大判の手帳でした。案外役に立つかも???

   


初 詣

2022-01-03 17:16:09 | 神社参拝・御朱印収集関連

 いつものようにお正月3日、私たちは北海道神宮に向かい、参拝し、御神酒をいただき、干支の神楽焼を購入し、お御籤を引き、最後に甘味処でぜんざいに舌鼓を討つ、とまるで毎年のルーティーンをこなすようにして初詣を終えたのだった。ただし、一つの例外を除いて…。

 今年も箱根駅伝のT V中継で青山学院大の圧勝劇を見届けて、私たちは北海道神宮に向かった。天気は生憎の雪だった。

   

※ 北一条通に立つ北海道神宮「第一鳥居」です。

 正月3日を初詣と決めたのはいつのことだったか?札幌に転居早々1日に初詣をして、その人出の多さにうんざりして、少し落ち着きが出る3日と決めたのはずいぶん前だったように思う。以来、ずーっと3日に初詣と決めている。

   

※ 表参道「第二鳥居」を目ざす初詣客の人たちです。

 私たちは北1条通りの表参道を「第一鳥居」、「第二鳥居」とくぐり、参拝に向かった。参拝客はけっして少なくはなかったが、混雑を極めているというほどでもなかった。

   

※ 「第二鳥居」です。鳥居下階段に雪が見えないのは、ロードヒーティングをしているようです。

 初詣はいつも順番、所作を決めている。今年もいつもと同様だった。ただし、一つだけ違っていたのはコロナ禍のためということで御神酒の授与が中止されていた。あるいは使い捨ての紙コップなどで授与が継続されているのではと期待もしたのだが、仕方のない措置だろう。

   

※ 「手水舎」はコロナ禍とあって完全閉鎖でした。

   

※ 拝殿の前には少し人だかりでできていましたが、それほど待ち時間はありませんでした。

   

※ 御神酒授与所(一番右側)は張り紙が張られて中止の告知がざれていました。

 その他はいつものとおり今年一年間の安寧を願い参拝し、今年の干支である寅の神楽焼を購入し、お神籤を引いた。今年は「中吉」ということだった。

   

※ お御籤は読み終えた後、私も皆に倣って縛り付けました。

 神宮社殿でのルーティーンを終え、境内に出店する屋台を冷やかし「円山公園口鳥居」から北海道神宮を後にし、甘味処である「六花亭円山店」に向かった。特別に甘党でもない私だが、初詣の後だけはなぜか甘いものを欲する。以前は表参道沿いにあった甘味処「巧」で味わっていたのだが、一昨年で閉店したために昨年はどこにも寄らなかった。今年はリサーチしたところ「六花亭円山店」でぜんざいを味わえるという情報に接したために訪れたのである。幸い(?)に「六花亭円山店」は表参道からも裏山道からも少し離れているため賑わってはいたものの、すぐに席に着くことができた。

   

※ 屋台はいつも冷やかすだけで何かを購入することはありません。

   

※ 「円山公園口鳥居」をくぐり、北海道神宮境内を後にしました。

   

※ 「六花亭円山店」の入口です。

 私は「土鍋ぜんざい」、妻は「ポットパイ(オニオン)」をオーダーした。ぜんざい土鍋に入って熱々のものが提供された。非常に甘味が強く感じたが、その甘味がお正月を感じさせてくれた。

   

※ 私が味わった「土鍋ぜんざい」です。

   

※ 妻がオーダーした「ホットパイ(オニオン)」です。

 こうして初詣のルーティーンを終えた私たちであるが、今年も病気などに罹らず落ち着いた一年であることを願いながら自宅に帰り着いた。

 自宅に帰り着き、買い求めた小さな寅の神楽焼をあらため、過去に購入したものと合わせて10体になったことを確認した。10年前に十二支を揃えるまで健康で毎年参拝したいと誓ったのだが、残り2体 卯(兎)と辰(竜)となった。この目標は何としても達成したいと願った新年でした。

   

※ 今年の干支「寅」の神楽焼です。

   

※ 今年の「寅」を含めて10体が揃いました。あと2体です。


円山動物園の絵馬

2022-01-02 14:13:10 | イベント

 昨年の干支「丑(うし)」の絵馬はインパラでは?とも揶揄(?)されたが、今年の「寅(虎)」はどこから見ても立派な雄々しいトラ様だった…。

   

 昨年に引き続き、今朝円山動物園まで出向き「寅」の絵馬を入手してきた。

 今朝、絵馬を入手する目的だけのために円山動物園に赴いた。「何をそこまでして?」という声が聞こえてきそうだが、「お金を払っても入手できないところに価値がある」のではとの思いが私を突き動かした。

 私は開園が午前9時と思い、9時少し前に動物西門の入口に着いたのだが、なんと開園時間は9時30分だったため30数分並んだ末に入園することができた。同じように考える人がけっこういて入園時の行列は30人くらいになっていたようだ。

   

※ この行列は開園20分前くらいで、この後も行列はどんどん延びました。

 絵馬の配布は動物園の奥まったところのレストハウスで配布されていた。北海道出身の漫画家の本庄敬さんが描くところの「寅(虎)」の画が描かれている絵馬が机上に並べられていて、それを各自一枚ずついただく方法で入手した。

   

※ 動物園の比較的奥まったところにある配布会場のレストハウスです。

 昨年、拙ブログで「丑」の絵馬を載せたところ某氏から「インパラみたいだ」的なコメントをいただいた。私もちょっとそんな感想を持ったが、今年の「寅」は立派な雄々してトラであった。

   

 その雄々しさで、ぜひともコロナウイルスを踏みつぶし、噛みちぎってほしいと思うのだが…。 

   

※ 入園を待っている時、かまくらで遊んでいた女の子です。