前回、医療崩壊について書いたが、このような産科・小児科、救急医療の崩壊に対して付け焼刃的に「産科・小児科の診療報酬点数を高くしましょう」(医療側へ手厚くする)と行政は言う。しかし総額予算は決まっているのでどこからかを削ってこちらにまわす事になる。それが開業医の再診料の削減だ。でも開業医は再診料で「喰って」いるのでこれを削減されたら大打撃。潰れます。しかも救急医療や産科・小児科に厚くしても病院勤務医にとってこれら科に勤める医師の給与がドンと増えるわけではない(ここが肝心、病院には入るが現場の当該スタッフの増収にならない)。結局、給与はかわらないので現場でのmotivationなどあがるわけはない。したがって今回の中医協の一策は開業医までもが崩壊するので余計、医療崩壊は進行する。これこそ奇策。