ある呼吸器疾患の末期の患者さんである。時々自分も訪問診療しつつ、別系統で某看護ステーションから訪問看護師も患者宅にきていた。このステーションから記載依頼された「訪問看護指示書」の緊急連絡先のところには、24時間連絡のつく携帯電話の番号を記載しておいた。患者さんの急変にそなえすぐに連携ができるようにと考えこのステーションに緊急連絡先を提示しておいた。ところが患宅に訪問する看護師はどうも一人ではなくその都度、日替わりで違う看護師が行っているようなのである。「できる」看護師はほとんど指示書の内容をみて自分の才覚で対処するが、どうも新人なのか能力の劣る看護師なのかは知らないが、昼夜なく「緊急に」連絡をかけてくる看護師もいたのである。こちらが診療中でも食事中でもお構いなく「緊急連絡」をとってくるのだ。あまりにも節度がないのでよほどステーションの所長に苦情でも入れようかと思っていた。