吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

自転車事故の顛末 その4

2012年09月24日 05時59分30秒 | インポート

 私はまるで仏様の御心のように慈愛に満ちあふれた感覚で運転手のことを許すことにした。しかしどうしても許せなかったのは助手席の女性の「あぶないねぇ~」という言葉と、変な光景を見てしまったというような眉をひそめたあの表情なのだ。確かに自分は路上に転がっているため、もともと相手は上から目線なのである。そのままで済まそうとしたが、しかしそんな表情とつぶやきである。自分はキレた。 思わず「おいっ! そっちが悪いんだろがー」と言おうとしたが、身体中が痛くて声にならない。そうこうするうちにその車は走り去ってしまった。しばらく路上で転がっていた。出血はたいしたことはないが、たちあがると血液がタラーっと垂れてきた。本日の御茶ノ水行きは中止して、クリニックに戻り一人で泣きながら創の処置をした。砂が創にこびりついているのでとらなければ感染をおこすか外傷性刺青となってしまう。水道の蛇口の下に膝を置き流水で創をこすって洗った。いつも患者さんには「ちょっと痛いけど我慢してねー、これ大事なんですよー」と他人事のようにゴシゴシ洗っていたが今日はじめて分かった。本当にこれは痛いんですね。ううっ(泣)。