外来患者さんの訴えを聞き病状を推定することは必要なことである。患者さんのお話だけから診断到達の70~80%まで進むこともある。患者さんから正確に症状をお伝えいただけるととてもスムーズに事がすすむのである。しかしながらそうそう話が早くすすむことはない。私:「お腹が差込のですか?」 患者さん:「いやそうじゃなくて、キリキリするのです」 私「キリキリと差し込むのですか?」 患者さん「そうじゃないんです、キリキリなんです」 私:「・・・痛むの・・ですか?」 患者さん:「いやっ、そうじゃなくてですねっ、キリキリといった感じなんですよ」 私:「・・・」 ここで私が黙ってしまうと診療が進まないのであるが八方塞がりなのでつい黙ってしまう。とにかくなんとかきっかけを見つけて自分がしゃべりださないとはじまらないのである。 「え~っと、で、下痢はありますか?」といって当該事項は受け流して次に進むのである。うーん、辛いなー。でもこれが自分の商売なんだからしょうがない(笑)。