吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

早く治る薬 その10

2013年03月01日 06時52分36秒 | インポート

 漢方薬は効く人にはピタッと効くが証(体力、体格、筋肉量などいわゆる体質)の判断を間違えるとまったく効かないようである。私のような素人漢方医がこんな簡単な理由付けなどをすると「もっと難しい診断力や専門性を必要とするのだ」と漢方専門医から怒られるであろう。そんな私のような素人漢方でも患者さんに「これ、効いたよ!」といわれると嬉しくなる。当帰四逆加呉茱萸生姜湯という漢方薬がある。これは以前、患者さんのほうから「毎年冬場はこれを飲むと手足が冷えず霜焼けにならないので冬場のみ出してくれ」と頼まれたのが最初である。冬場に手足の冷えや痺れや霜焼けを訴える患者さんは結構いる。特に今年の冬は寒いので何人かそのようなことで相談された。ちょうどこの処方を思い出したので、ある高齢婦人に出した。「先生、指の痺れがすっかりなくなった。指の冷えも少し改善している」と喜ばれた。