最近、飲食店にいくと「ご案内できます」という言葉をよく聞くようになった。しかしこれほどいい加減であいまいな言葉はない。やめてほしいものだ。ある飲食店に予約の電話をいれたところ、「予約席は満席ですが、通常の御席ならご案内できます・・」と。だいたい予約の電話を入れるということは、待たないですぐに着席したいからこそ予約するのである。つまり電話の本意は待ち時間のないことが第一義なのである。にもかかわらず「通常の席ならご案内できます」という代替的な表現では、「通常の席」というものがあって我々が行く時間帯であればすぐに着席できると誤解してしまう。行って見たら何のことはない、やはりすでに満席でありテーブルが空くまで待たされたのである。「通常の席は来店順ですので、満席であればお待ちいただくことになりますが」と注釈を入れるのが本来の正しい対応である。「待つのなら他の店に行く」という客を引き止めるための姑息な手段だとしたら、なかば詐欺みたいである。説明義務違反と言えなくもない。このような曖昧な対応はやめてほしいものだ。