この常習者は「救急ですか?」と聞かれ時に「ハイ」と答えてしまったのである。ハイと言われればまさか通信員も火事の通報とは思わないであろう。そして通信は続けた。 消防:「どうしましたか?」 通報者:「ハジになってしまいました」 消防:「は? 蜂にさされたんですか? それで救急車は必要ですか?」 通報者:「いりません」 このような会話でこの119通報の会話は打ち切られた。 「ハジ」と言うのは「蜂」ではなく「火事」だったのである。そして約15分後、隣家からの通報で現地に救急車ではなく消防車が到着したが、時すでに遅くこの通報者は焼死したとのことであった。この事例が起こって数時間後には、横浜消防局は謝罪会見をすぐに行ったのである。何ともやりきれない思いである。