吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

日大アメフト部傷害事件 その4

2018年06月06日 06時04分55秒 | 日記
 アメフトはコンタクトスポーツであり格闘技に近いかもしれない。でも武道ではない。もちろん武道でも「反則すれすれ」の技や攻撃をしかける選手もいるだろう。あるいは武道では所謂「裏技」というものを審判に隠れて用いる場合もあろう。
 ただアメフトと違うところは武道は精神性を重んじるものである。格闘競技の目的は「相手を潰す」ことであるので、尚更相手に対してのリスペクトや敗者への思いやりが必要とされている。
 アメフトは相手を潰すことではなく点を取るのが目的である。だから武道と異なり、もともと道(自己修練、他者への配慮)としての精神性はない。アメフトはコンタクトスポーツなので相手にケガをさせることもあるが、今回最初からけがを負わせることを自ら是としてしまったのは、武道と異なり精神性による抑制がないからなのであろう。

 まあ今回は映像にはっきりと証拠が残る位のあからさまの反則タックルである。これはもう言い訳はできない。「やらざるを得ない状況だった」「コーチからの示唆があった」「追いつめられていた」とかの言い訳は通用しない。どうみても試合の流れの中で不可抗力とか、偶発的にとかではなく、意図的で「堂々とした」反則行為なのである。
 二十歳の青年には酷かもしれないが、やはり彼は実行犯なのである。事件の決着がすべて着いたら、その後は辛いだろうが「深い深い海の底で貝に」なってほしいのだ。