吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

日大アメフト部傷害事件 その2

2018年06月04日 05時00分41秒 | 日記
 今回の事件も、コーチ、監督と選手との間に判断の乖離があったと言っている。これはそうなのかもしれないし、あるいはそうでないかもしれない。すでに連盟からこの2人は相手にケガをさせるよう指示したと認定されて除名になっている。
 しかしこの2人はあくまでも自分たちが命令したことを否定している。状況証拠的には監督指示はかなり濃厚であるが確定的な証拠はない。ところがメディアはすべて監督命令を確定させて話をすすめている。そして監督を完全に悪代官に決めつけているのである。まあたぶん真実はそうなのかもしれないと思う。でも監督も「そんな指示は出していない」と言っている以上、真実はいまだ闇である。

 昔、「私は貝になりたい」という映画があった。フランキー堺が主演であった。後年、中居正広も演じたかもしれない。内容は戦時中、上官の命令で捕虜に暴行を加えたり、銃剣で突き刺して処刑したりする話である。戦後になってその二等兵はMPに連行されて戦争裁判を受けるのである。
 当時の日本では上官の命令には絶対であり天皇陛下の命令と同じであると言われた。それなので嫌だとかいったら自分が非国民となり処罰をうけることになる。
 そこで理不尽であってもやむなく処刑に手を下したのであった。米軍側では上官に絶対服従という当時の日本の軍隊の規律やニュアンスがわからない。
 結局、やはり手を下したこの二等兵は死刑宣告を受けることになったという話である。