また社長が風邪薬はあるか?と言う。
鼻水がすごくて体の節々も痛くて「もうサイアク」だそうである。
しかし、マスクもしないので、傍に居るこっちもサイアクである。
あの人、最近よく風邪を引くなぁ。
現調に行くのに、内装屋さんの社長が一緒に行こうとやってきた。
「オレよぉ、風邪ひいちまってよ」と社長が言うと、「げっ!うつさないでよ!」と言われている。
余談だが、この内装屋さんは忘年会の時に隣の席で、飲みすぎたのか家庭内の事情まで私に話をしてくれた。
家に帰っても、あまり奥さんに相手にされないので、水商売の女で遊んでいるそうである。風呂に入って、石鹸の香りをガンガン利かせて家に帰ってきても、奥さんが気づかない(そんな夫婦関係だ)と淋しそうに告白した。
kekeだったら「今は離婚なんて夢にも思わないでしょ。そう言う所から離婚は始まるの。家庭って言うのは脆いぐらいに崩れ去るから、そう言うスキマは作っちゃいけないんだよ。」と教えてあげるけど、他人だから知らない。
お互いにこう言う心のスキマを作りあって、危険分子を埋め込んで、踏んでしまうかもしれないし、踏まないで済むかもしれない。それで無事なまま、うんと年を取ってから最初から何事も無かったように仲睦まじくするんだろう。そして、他人の仲人なんてやっちゃって、何知らぬ顔をしてるんだろう。そんなもんだ。
だから、あまり真面目に同情したりもしない。
G子は「アイツがヨーグルトを食べてるんだよ。」と言う。
家にお金を入れない(住宅ローンと光熱費は払っているそうだが)くせに、ご飯の上に乗せている肉の量が多くて、しかも食後にヨーグルトを食べている、と言う。
「ヨーグルトぐらい食べてもいいんじゃないの?」と言うと、「それが果汁ソースがついている奴なんだ」と言う。
「家にお金を入れないくせに果汁ソースだよ?」
「ちょっとぜいたくだね。」
「そんな余計なお金があるなら、入れなさいよ。」
確かに、養育費を4月まで延ばす元夫が目の前で果汁ソースを掛けてヨーグルトを食ってたら、腹立つな。
大学の同じクラスだった子の誰それちゃんも、家庭がうまく行ってないらしいと言う。
ダンナが浮気をしていて、しかも働かないからK子が養っているんだよ、と言う。
「どうして離婚しないんだろう?」
「住宅ローンとか、名義とかあるし、子供が可哀想だからだって。大きくなったら離婚するんだって。」
・・・・・・
「ねぇ、子供が可哀想って言うけど、ウソついて仲良くする方が可哀想だと思わない?子供に失礼じゃないかしら?」
G子は何も言わなかった。彼女は好きな友達の悪口は言わない子だから。
私は近い友達ではなかったし、それだって、同じだと思う。
子供が可哀想はないだろう。
たぶん、彼女は離婚しないと思う。
kekeはいつか言った。
「女手一つで大学まで上げました、って言うのは(自分にとっては)ただのプレッシャーだ。それならお金が無いから働いてくれと言われた方が良かった。」
私はこの言葉の意味がだんだんリアルに分かってきた。
それはつまり「子供が可哀想だから離婚しない」のと同じなのである。
私は子供のためではなく、自分の目標のために、kekeを大学に入れたかったのである。
たしかに迷惑な話だったかもしれない。
鼻水がすごくて体の節々も痛くて「もうサイアク」だそうである。
しかし、マスクもしないので、傍に居るこっちもサイアクである。
あの人、最近よく風邪を引くなぁ。
現調に行くのに、内装屋さんの社長が一緒に行こうとやってきた。
「オレよぉ、風邪ひいちまってよ」と社長が言うと、「げっ!うつさないでよ!」と言われている。
余談だが、この内装屋さんは忘年会の時に隣の席で、飲みすぎたのか家庭内の事情まで私に話をしてくれた。
家に帰っても、あまり奥さんに相手にされないので、水商売の女で遊んでいるそうである。風呂に入って、石鹸の香りをガンガン利かせて家に帰ってきても、奥さんが気づかない(そんな夫婦関係だ)と淋しそうに告白した。
kekeだったら「今は離婚なんて夢にも思わないでしょ。そう言う所から離婚は始まるの。家庭って言うのは脆いぐらいに崩れ去るから、そう言うスキマは作っちゃいけないんだよ。」と教えてあげるけど、他人だから知らない。
お互いにこう言う心のスキマを作りあって、危険分子を埋め込んで、踏んでしまうかもしれないし、踏まないで済むかもしれない。それで無事なまま、うんと年を取ってから最初から何事も無かったように仲睦まじくするんだろう。そして、他人の仲人なんてやっちゃって、何知らぬ顔をしてるんだろう。そんなもんだ。
だから、あまり真面目に同情したりもしない。
G子は「アイツがヨーグルトを食べてるんだよ。」と言う。
家にお金を入れない(住宅ローンと光熱費は払っているそうだが)くせに、ご飯の上に乗せている肉の量が多くて、しかも食後にヨーグルトを食べている、と言う。
「ヨーグルトぐらい食べてもいいんじゃないの?」と言うと、「それが果汁ソースがついている奴なんだ」と言う。
「家にお金を入れないくせに果汁ソースだよ?」
「ちょっとぜいたくだね。」
「そんな余計なお金があるなら、入れなさいよ。」
確かに、養育費を4月まで延ばす元夫が目の前で果汁ソースを掛けてヨーグルトを食ってたら、腹立つな。
大学の同じクラスだった子の誰それちゃんも、家庭がうまく行ってないらしいと言う。
ダンナが浮気をしていて、しかも働かないからK子が養っているんだよ、と言う。
「どうして離婚しないんだろう?」
「住宅ローンとか、名義とかあるし、子供が可哀想だからだって。大きくなったら離婚するんだって。」
・・・・・・
「ねぇ、子供が可哀想って言うけど、ウソついて仲良くする方が可哀想だと思わない?子供に失礼じゃないかしら?」
G子は何も言わなかった。彼女は好きな友達の悪口は言わない子だから。
私は近い友達ではなかったし、それだって、同じだと思う。
子供が可哀想はないだろう。
たぶん、彼女は離婚しないと思う。
kekeはいつか言った。
「女手一つで大学まで上げました、って言うのは(自分にとっては)ただのプレッシャーだ。それならお金が無いから働いてくれと言われた方が良かった。」
私はこの言葉の意味がだんだんリアルに分かってきた。
それはつまり「子供が可哀想だから離婚しない」のと同じなのである。
私は子供のためではなく、自分の目標のために、kekeを大学に入れたかったのである。
たしかに迷惑な話だったかもしれない。