きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

電球を替える

2012-07-25 | 息子keke
台所の電球が切れてしまった。

これは回してはめる電球ではなくて、挿してはめ込む電球のよう。
買いおきはしてあったけれど、はめ方がよく分からない。

私はイスに乗っかって手を伸ばし、まずは外そうと試みるが、うまく外れずこのまま更に力を入れて良いものかどうか悩んだ。
こう言う時にテキトウに判断した結果、壊してしまったものがこの40ン年の人生で幾つあっただろう。私は変な時に限って馬鹿力が出るのである。

この様子を見てたkekeが「やってみる」と言う。
kekeも引っ張って電球を外そうとしたが、やはり外れず、さらに力を入れて抜いて良いものかどうか悩んでいた。

私は電球が入っていた箱を丹念に見ながら、「電話相談室にはめ方を教えてもらおう」と言い出した。
そしてフリーダイヤルに電話を掛けてみて、「御用の方は次の番号から用件を選んでください」と言うアナウンスに耳を傾けるが、kekeはあまり期待せず、手を伸ばしているようである。

そしてフリーダイヤルはと言うと、なかなかつながらず待たせてから更に該当する番号を選ばせたにも関わらず「ただいまの時間はやっておりません」だそうである。だったら最初からそう言え、とガチャンと電話を切ると、相変わらずkekeは電球を外そうと試みていて、どうにか外した。

「おー、引っ張ってよかったのか、すごいすごい」と私は喜び、それじゃこれをはめておくれ、と新しい電球を渡したが、ここからがまた試行錯誤。なかなかうまくはまらず、私は「代わりにやろうか」と何回も言うけれど、自分ができないものをsakeではできないと思ったのだろう、kekeはねばって電球に取り組み、15分ぐらい掛けて、やっとはまった。

そして台所は再び電気がつくようになった。

私は身の回りの事が常識知らずで、特に家周りのことが本当に苦手なのである。
電球一つ替えるのにもこのように毎回ビビる。
しかし、その割にはこの14年間、あまり人も頼らずやってこれたのは、手を広げず、こじんまりと過ごしてきたからだと思う。(例えば広いお庭があるような家だったら、草ぼうぼうでとんでもない状態になっていただろう。)

そう言えば母子家庭になってから、まもなく危機一髪になったことがある。
kekeが小学3年生ぐらいの時だろうか、アパートの天井の一角にでかいゴキブリがいた時である。
こちらも追いかけることもできず、ゴキもゴキなりに緊張していて、片隅に立ち止り続け、私とkekeは肩を寄せ合うようにそのゴキを2時間ガン見し続けたのである。(たまにゴキは天井の隅を四角に動き、そのたびに私とkekeはわっ!と言って、逆の方向に逃げたのだ。)

「もうこれはダメだ・・・どうにかしなくては」とこの時ばかりは「誰かにお願いしよう」と隣に住んでいる人の部屋にピンポンを鳴らして「ゴキブリが出てどうしても困ってます、ご主人に取っていただけませんか。」と頼んだが、「宅ではもう寝ています」とあっさり断られた。(時間は夜9時であった。)

そしてまたしばらくkekeとガン見状態が続いた中、ゴキが羽を広げてブ-ンと飛び始め、ギャアギャア騒いだ挙句、窓から出て行ってもらった・・と言うあの事件。
あれがこの14年間の中での危機一髪ベスト3には間違いなく入る事件である。
(隣の人にもお休み中申し訳なかったが、事情は察しがついたことだろう。)

でもあれが14年間のベスト3に入るぐらいだから、大きな危機はなかったとも言える。

そして、今回もハラハラドキドキしながらも、台所の電球は新しくなった。
自分ができないことをkekeがやってくれる・・・それは小さく新鮮な喜びでもあり、いつかは自分がやらなきゃなぁ、と言う反省でもあった。