きっと、いいことあるよね!

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近藤先生、「がんは放置」で本当にいいんですか?/近藤誠さん

2015-07-12 | 読んだ本
久しぶりに近藤誠さんの本を読む。

前回、「医者に殺されない47の心得」を読んでから2年近くが経つ。
あまりにも内容がショッキングで半信半疑であったのと、文章に説得力があり、この本を読むと本当に医療不信になるのでそれ以上読めずにいた。

しかしこの本をきっかけに、私が「自然に生きる派」になったのは間違いないく、その後も「西洋医療に頼らない」「食事の添加物をなるべく減らす」「自分の体の声をきく」と言う本を読む傾向になったのは、ブログを読めば明らかである。生活も早起きのために不要なほど早寝になり、TVはやめ(これはマスコミ不信と受信料の節約)、ストレスは万病の元と余計な人付き合いも減らし・・・ちとやり過ぎの感もあるかもしれないが。。。どんどん原始的生活?に変わっている今日この頃である。
(ちなみに無理にこうした訳ではなく、だんだんとこちらの方向に流されてたどりついてしまった感じ。)

今日久しぶりに読んだのは「近藤先生、がん放置で本当にいいんですか?」というタイトルの本である。(原文にある「」は重なってしまうので勝手に省く。)

書いてある内容は「医者に殺されない47~」とあまり変わらない。
しかし「医者に殺されない~」を読んで、私のような「えぇ~でもやっぱりガンに手術や抗がん剤は必要なんじゃないの?だって、だってみんなそうしてるでしょ?本当に信じていいの?」と言う人のために、近藤誠さんがその質問にいちいち答えた・・と言う内容である。

この本がうまく作っていると思われるのは、冒頭にやしきたかじんさんや、中村勘三郎さんやアナウンサーの逸見さんの例をあげ、「ガンの治療をしなければ、もっと長生きして元気だった時間は長いはず」と言うものである。有名人を冒頭に出しているので、つい食い入ってそのまま読みいってしまう。

この本の要点をまとめると

・がん(悪性腫瘍)は、本物のがん(転移するもの)とがんもどき(転移しないがん)の2種類があり、本物のがんは症状が出て見つかった時点で転移しているので、今さら治療しても治らない。治療の(手術や抗がん剤などの)苦しみや後遺症を考えるとそれをしないより穏やかに死ぬ方がいい。

・さらに「がんもどき」に至っては転移しないのだから放っておいてよろしい。大きくて障害があるものは放射線治療で小さくして放置すればよろしい。

・しかし日本のガン治療は放っておいてもいい「がんもどき」もガンとして治療してしまっている。本来しなくてもいいはずの手術や抗がん剤で命を落としていることがある。
欧米では「放っていい」とみなされるガンがあるらしいのに日本ではそれがみんなガンの診断。日本のガン治療で「治った」とされるガンは、たいていが「がんもどき」。

・そもそもガンでは人間は死なない。ガンが大きくなって、その臓器の機能に支障がきて死ぬ。しかしガンが大きくなるまでに10年も20年もあるのだから、ちっぽけなガン細胞に無理に気づいてその後手術や抗がん剤で苦しむより、ギリギリまで好きなことをやって生きるほうがよっぽど価値があるのではないか。

・しかし何故こんなにガン検診が声高に叫ばれ、行く事が当たり前に思うのか・・・それは厚生省や医療界、薬品業界にとってそれが無くてはならない儲けになるからである。

・・・と、こういう内容が書かれているのである。

これを読むと、洗脳されやすい私はやはりまたまた検診に行く気が萎えるのだった。
でもその反面、ガンを治療して治っている知り合いも何人もいるし・・・この本によるとそれはみんな「がんもどき」ということになってしまうのか?・・・う~ん。


でも私の願望の中に「緒形拳さんのように死にたい」というのがその当時からある。
なので、私の中では、天秤のように揺られながらも、6対4ぐらいで近藤先生寄りではあるのだ。

それを踏まえて私の考えを書くと、それが65なのか70なのかは判断に悩むのだが、自分がある年齢になったら、がん検診も治療も要らないかもしれない。
父が認知症になったのは73歳。どの道その後は子供の世話が必要だった。小さなガンが分かっても、その後数年生きられることを考えれば治療は不要である。(大きなガンならもともと手遅れ)

こんなに健康保険が赤字だの、年金が潰れるだの騒がれているから、そのうち世論は操作され「医者を頼るのをやめましょう、保険治療の無駄をやめましょう。」と言う方向に進むのだろうな、と私は思っていた。・・でも良く考えてみたら、もうとっくにそうなっててもおかしくない。
でも何故そうならないのだろう、と言う辺りで、たしかにこの本曰くの医療・薬品業界の事情があるかもな・・というのは何となく想像されるような気もする。
でも逆に言うと、この本も売って金を儲けたいという出版業界の事情もあるかもしれないわけで。

結局、西洋医学を信じるか、ガンの治療は無駄、自然に死を受け入れようというこの本を信じるか、それは個人個人の考えであり、どちらにしても悔いなく一生を終えたいものである。

ちなみにこの本を読みながら、「ガンが全身に転移してる」としながらまだ仕事をしている樹木希林さんを思い出した。あの人も私の好きな人のひとりである。