きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

走馬灯

2015-07-05 | 今の会社
Aさんが友達のお見舞いにいったそうである。
具合が悪いことは聞いていたが、やはり良くないようでAさんも心配している。

退院したら中華料理を食べましょうと言っていたそうである。

「そうですか・・・」と私は口ごもる。なんと返事をしていいやら分からないのだ。

「ところでなんで中華料理なんでしょう?」と尋ねると、「ガッツリ食べたいんじゃないのかなぁ」とAさんは言う。
「今は食事ができないんですか」と尋ねると、ずっと点滴を打っているそうである。

私のように友達がほとんどいないような人間ならまだいい。
その方もAさんのように友達が大勢いるような方なので、その人がベットに横たわり、ひとり点滴を打ちながら「元気になったら中華料理をがっつり食べるんだ。」と夢をみているのかと思うと、せつなくなってくる。

「私できるようなことないでしょうかねぇ。土曜も時間があるし行こうと思えば行けますよ」と言うけど、「sakeさんじゃねぇ・・」とAさんも言う。
そうなのだ、私はただの顔見知り。行っても興味本位に健康を見せびらかしに行くだけになってしまう。

「仲の良いお友達にお見舞いに行くように声をかけてみるのはどうでしょう?」と言うと、「ちょっと言う事もあるけど遠慮するんだよ。」と言う。・・・大勢で行くようなところではないし・・何て声かけていいか分からないでしょ?その気持も分かったよ。

でも私だったらどうだろう?
こんな風なので、誰が来るとは思わないけど、それまでの人生で関わりあった誰かが、走馬灯のようにいろいろ来てくれたら、足を運んでくれたそれだけでもうれしくない・・・?
だって、死んでからじゃもう会えないんだから。。。

元奥さんとかどうなのかなぁ。
連絡できたら、1度会えたらどうなのかなぁ。。。(余計なお世話か・・)

自分の元夫を思い出し、もう17年も前のユウレイにすらなってないような面影ながらも、それまで関わったことのある人だったら、思い出話の1つもあるし、ありがとうと言えるような気がする。

私は、これから先G子とかが万が一病気になって、辛いことになっていたら、ご家族に様子を伺いつつ(みよさんのアドバイスより)、慎重に様子を伺いつつ、できたら会いに行きたい。(G子勝手に病気にしてしまってごめん)

お友達の身の回りのことはお母様が世話しているそうである。
(親より先にと言う意味で)「そういうことも、誰にでも起こることかもしれませんね。」と言うと、Aさんは「そうだね、二人に1人はガンになるっていうからね。」と別の意味で答えた。


私は父の事を思い出した。
父も最後はうんと痩せてしまった。
でも、まだAさんのお友達は中華料理が食べたいと意思疎通ができているんだな、と思う。

父は目も見えず、そこに居てももう分からないようにしか見えなかった。
それでも週に1度きりでも通ってよかったなと思う。
あれからまだ1年しか経ってないなんて思えないほど、ぼんやりと思い出す。