きっと、いいことあるよね!

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「そうだったのか!アメリカ」/池上彰さん(その2)

2015-11-17 | 読んだ本
池上彰さんの「そうだったのか!アメリカ」の続きである。


池上さんはまず最初に「私はアメリカが嫌いです。私はアメリカが大好きです。この矛盾した気持ちにどう折り合いをつけるか考えながら、この本を書きました。」と書いてある。

かっこいいアメリカ、その反面あこぎな一面あるアメリカ。

アメリカの軍事産業は日本で言うと公共事業だと言う。
軍事産業が幅を利かせているので、政治家は選挙の際に軍事産業の人達から応援してもらうと有利なのである。なので、政治家が当選した暁には軍事産業の人達の利益を考えることになる。つまり武器などを売ったり使ったりすることを考えなければならないようだ。そこで戦争が望まれてしまうようである。

銃規制も同じで、銃の事件が起こるたびに「銃をやめればいいのに」と日本人は思うのだが、それができない事情がある。銃社会で無いと困る人達が大勢いて、クリントン元大統領も銃を規制しようとしたが、ブッシュ大統領になってからそれはチャラになってしまった。
またアメリカは、ヨーロッパから大陸に渡った民がどんどん開拓をして開いた国。銃を所持して身を守るという考え方が根本的にあるのだろう。


それから黒人の差別の話。
リンカーンの奴隷解放宣言の後も、黒人を差別する風潮は続き、ある州ではバスの中で白人が座れない時は黒人が立って白人に席を譲らないといけなかったそうである。しかしどうしても疲れていた女性がバスの中でそれを拒否したところ、その女性は逮捕されてしまった。

この事件をきっかけに、キング牧師が立ち上がり、黒人に「バスの乗車ボイコット」を呼びかける。黒人のタクシーやマイカーを持っている人に相談して、バスに乗れない黒人の人を乗せてもらえるようにしたり、中には「孫の将来のため」にと長い距離をバスに乗らず歩き続けるおばあさんもいたりして、みんなで団結して立ち上がるシーンが感動的だった。
(ここで中心になるキング牧師はノーベル平和賞をもらうが最後に暗殺されてしまう。)

しかし何と言っても心動いたのは、日系アメリカ人の話である。

肌の色も違うことから差別を受け、安い賃金で働かされる日系人。戦争が始まると、収容所に入れられてしまい、アメリカ人であることを誓わされ、戦地に行かされるのである。(祖国相手にも戦うことを誓わされる)

しかし日本人はそこでも頑張り、一番戦闘のひどい激地に行かされ、一番被害を受けながら、戦い続け、一番勲章を多くとったのが日系人の部隊だったという。
(中には200人の白人を救出するために、800人の日系人が戦死することもあったらしい。)

時間がないのでもう終わりにするが、その様子をこちらのリンク先で紹介する。

●強く生きる日本人


さらに詳しく知りたい方はこちら。
●日系アメリカ人収容所問題の真実

本日も逃げ書きになってしまったことをお詫びします。