津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

味噌天神

2006-06-10 10:41:50 | 熊本
 熊本市には、街中を貫通するように路面電車が走っている。熊本市民が云うところの「市電」だが、ちょうど熊本の中心(人口バランス)に当たる所に「味噌天神」という電停がある。熊本市民にとっては、別に気にも留めない名前でもあり場所でもある。昨日外出の折、ちょうど一旦停車の信号待ちをしていると、老年のご夫婦の声が聞こえた。観光客だろうか「変な名前ねー」ただそれきりのことだが、走り出してふと考えてみると「そうだよなー」と妙に合点してしまった。
 周辺の家並みに埋没するような小さなお社の歴史は古く、和銅六年の創建とされる。元々は「御祖天神宮」と言っていたらしいが、一つの伝説がある。国分寺を創建当時、工人たちの為に味噌が納められていた。その味噌が酸っぱくなったのでこれは一大事と「御祖天神宮」にお参りをすると、「味噌に笹を立てるように」とのご託宣、急ぎかえってそのようにするとたちまち元の味噌に還ったと言う訳である。その後「味噌天神」と呼ばれ今日に至っている。境内には笹が植えられているらしいが、恥ずかしながらみたことが無い。「のうみそ=脳味噌」にも良かろうと、学業の神様でもあるらしい。神様も日日発展しておられる。
 蛇足だが「味噌汁」のことを「おみおつけ」というが、何方かの文章に「御御御付け」と書くとあったことを思い出す。いつもの調子で何方のものか思い出せないが、不思議な名前ではある。
コメント
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