津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

近くて遠い鹿児島

2011-06-17 09:33:37 | 徒然

    
    今日の熊本は雨も一休みです

 我奥方は昨日所用で鹿児島行き、大雨警報が出ている中友人の車で九州高速道を利用して出かけました。熊本でも午前中、バケツの水をひっくり返したような大雨、南九州はあちこちで被害が出て帰りを心配していたところ22時ごろご帰還となりました。高速道は通行禁止と成り、国道3号線を通って帰って来たようです。九州新幹線も止まり高速道も通行禁止となると、鹿児島という地は熊本からしても随分遠隔地であることを思い知らされます。

これは又地の利でもあり、島津氏が秀吉や家康に臣従はしたものの、永々とこの地を領有し独特の文化や強い連帯意識を持つ人間関係を形成し、ひいては明治維新の原動力ともなったのでしょう。最近薩摩藩の贋金つくりの話が出版されたりしていますが、まさしく地の利を生かしてのことであり、幕末の薩藩の潤沢な資金を考えるとまったく納得させられます。近くて遠い鹿児島県です。

    徳永和喜著 「贋金づくりと明治維新」 
      http://www.jinbutsu.co.jp/detail/index.php?id=9784404038319      

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南条氏のこと(番外)  鍋・・伊千・・吟

2011-06-17 08:26:15 | 歴史

 

  忠興二男興秋の遺児鍋姫について、記録を追いかけてみる。「妙解院忠利公御代於豊前小倉・御侍衆并軽輩末々共ニ」によると、「無役ニ出し被置知行」という項に「五百石なべ  香雲院 忠興公御二男也長岡千五郎興秋女 南條大膳元信妻(大膳后改左衛門) 廟所禅祥寺」と紹介されている。細川家家記によると「錩」と表記されている。元禄二年(1689)77歳で亡くなったとされているから、生まれは慶長17年(1613)頃であろうか。父・興秋は元和四年(1618)に自刃しているから、わずか六歳で父を亡くした。生母は氏家元政女で興秋の死後すぐに飛鳥井中納言持信に再嫁しているから、乳母によって育てられたのだろう。「日帳」(福岡県史・近世資料編-細川小倉藩)によると、寛永三年(1626)七月「鍋」の結婚話が登場する。「おなへ様御祝儀ノ御使者として、岡六左衛門被罷下候」として御乳人(おひかし殿)に「大塚長庵よりの状壱つ」とある。お鍋様は若干十四歳である。壻殿は南条元信、旧豊臣秀頼の臣でその後小西行長→加藤忠広に仕えた何条元宅の孫である。同じ年の十一月十六日、細川忠利はその南条元信邸に出かけている。「南条元信邸へ被成御成候、終日被成御慰候事」と記録されている。無念の最期を遂げた兄・興秋の遺児の門出を心から祝っての事であろう。元信は天和三年(1684)死去とされるから、長い夫婦生活が続いている。寛永六年(1629-17歳)六月には父親・興秋の下で働いた清介なる人を召抱えたいと願い出たりしている。そうかと思うと、四月十六日には「いちご」が食べたいと奉行に願い出たりしている。ひょっとすると「つわり」ではなかったのか、同年九月十日「鳥うたい候て七つ時分ニ輙御祝被成候・・・御息女之由申候也」として女の子を出産している。家老米田是長に嫁いだ伊千のことであろう。その結婚は寛永二十年(1643)であり翌年吟が誕生する。二年後わずか三歳の吟を残して亡くなっている。南条家は光尚の末弟・勝千代が三歳で養子となって跡を継ぎ、家老職などを務めた。元知道固、綱利時代に陽明学徒追放事件が勃発、其の処分について諫言して永蟄居となった。室が家老米田是長女(吟)で有った為、嫡子長岡勝千代は命により米田家(是長)の養子となった。これにより南条家は絶家する事となる。
 細川忠興---+---忠隆
         |               米田是長======是庸・・・・→家老米田家
         +---興秋---          ∥----      ↑
         |        ∥------+---伊千   ∥------是庸
         |     南条元信   |         ∥
         |              +=====元知
         |                        ↑
         |        +----------------勝千代
         |        |     
         +---忠利---+-----光尚--------綱利
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