津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■江戸期にあった同性婚

2015-10-19 15:33:53 | 歴史

 雑花錦語集・巻三十一にある「変性男子の記」は、よくよく読むとどうやら同性婚の話のようだ。
ようよう読み下しをして改めて精読すると、そういう次第で驚いてしまった。

         菊池郡水島村権助娘きん当時廿六歳にお成り候
         容儀諸人に勝しながら男を持年をきらひ手業彼是
         人に勝し第一心立触して孝心専に有之候
         後は近村より此娘もらいぬ者はなきよし親も一生
         のかた付ゆへいろ/\すゝめ候へ共とくしんせず
         田畑持条にて入婿かれこれも所々より申条候へ共
         嫁入を断申候
         諸方江も此年承及近き比は左様成ん相談もなし
         此娘近所の娘おとくといふものと昼夜を分かず
         ぬいはり織機をも一所にいたし居候がおとくはや
         七月のくわいたいと成りおとく親共不審たへづ
         段々吟味いたし候へば彼きんと夫婦のかためい
         たし申候よし
         とく申候へば女と女と左様の事傳ふ申よし
         それよりはかくきんを吟味いたし候所に持もの
         此図のごとくなり(以下略)

其後の顛末については判りかねるが、両家の親御さんのお気持ち察するに余りある。 

コメント
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