家康公の何代前のご先祖なのかよくわからないが、三河の松平に住み着いたのが徳阿弥という遊行者であったと伝えられている。
松平氏の娘にちょっかいを出し入り婿となった。
それ以前にも「御徒然(おとぜん)さのつれずれに」酒井氏の娘とも情を通じたと、あの大久保彦左衛門が書いた「三河物語」に記されている。
徳川家の宿老とも云うべき酒井家とのかかわりは、ここから始まっている。
「大名の過去は野に伏し山に伏し」という川柳があるが、後に「源氏の棟梁」たる徳川家も同様であったらしい。
この三河物語はその信憑性も疑わしいそうだが、「御徒然さのつれづれ」のちょっかいはどうであろうか。
徳川家にとってはあまり結構な話ではなく、彦左衛門も余計なことを書いたものではある。
同じ意味の言葉が重なる「御徒然さのつれづれ」がよく理解できないが、デジタル大辞泉の解説から言葉をチョイスすると、「無聊の中の連れ連れに」と言うことになるのだろうか。
徳川家において徳阿弥という人物はどのように扱われているのだろうか。
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つれ‐づれ【徒=然】
《「連(つ)れ連(づ)れ」の意》一[名・形動]
1 することがなくて退屈なこと。また、そのさま。手持ちぶさた。「読書をして病床の―をまぎらわす」
2 つくづくと物思いにふけること。
3 しんみりとして寂しいこと。また、そのさま。
二[副]
1 長々と。そのままずっと。
2 しんみりと寂しいさま。
3 よくよく。つくづく。