津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■切り封の書状

2015-10-26 11:21:38 | 花押

 沢村宇右衛門が米田監物にあてた書状である。

                     来ル十二日拙者
                     小屋へ被為成付而
                     貴様儀御相伴を
                     被仰出候間其御心得
                     可被成候已上
                      閏十二月九日

                            ■(より・表示できず)
                     監物様  宇右衛門
                       參
 

江戸藩邸においての事であろう。宇右衛門の小屋へ忠利公がお見えになるにあたり、監物に御相伴をする様にとの仰せであるから、そのつもりでお出いただきたいという意である。

この書状はよく見ると左肩が下方から細くきられている。また上下に約25㍉巾で折り目が見える。
右から巻取り最後はこの細く切られたものでき切り封をしたことが伺える。切り封の部分にある墨の跡は上は「監」の文字の一部、下は「〆」の一部であると思われるが、実験数回でなんとか実証された。左端の黒い部分は経年により変色したものであり、本文の部分はきれいにしていることが判る。

  (当初、捻り封とかいておりましたが、三左衛門様のご教示により訂正いたしました)

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■余計なこと

2015-10-26 08:35:59 | 書籍・読書

                          

 昨晩只今三件五冊に引き続きまた本を一冊購入した。

ある本を読んでいたら東京赤坂の三分坂についての記述があった。
この坂があまり急なので車力賃三分を増したからその名がついたとされる。ただし坂の名前は「さんぷんさか」だそうな。
著者はここで変なお金の計算を紹介している。その内容がなんともお粗末である。

「三分は銀一匁の十分の三、江戸銭価にして二十文にあたる。三分は金一両の四分の三である。今日の金額にすれば万を超える大金という訳で、車力賃としては不釣合いだ」としているが、これがまた人様の著からの引用である。
それが横関英一氏の「江戸の坂東京の坂」だというので、これは確認せずばなるまいと思い、さいわいAmazonに古本が出品されていたので購入した次第である。

ちなみにWEBで三分坂を調べてみると、その由緒が書かれた木柱(?)がたてられて居り、その金額は100円ばかりのようだ。
先の引用文によると「三分は二十文で金一両の四分の三」ということになるが、これは素人でもおかしいと思うだろう。
私は著者の勘違いではないかとおもっているのだが、さてさて。
まったく余計なことで1000余の出費と相成った。・・・・・・・ご苦労さん?? 

10:28追記
わざわざ購入した「江戸の坂東京の坂」で確認してみると、明らかに引用した著者の勘違いである。
これは相手に対して大変失礼なことで、かく云う小生も心しなければならないと感じたことだった。
著者は女性の俳人I氏、著書名は伏せておく。
「江戸の坂 東京の坂」はすごい本で、すっかり虜になりそうである。(タモリ氏はすでに座右にして居られること間違いなし・・・・)

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