以前著者の吉村先生の講演をお聞きした時、「現在天草四郎の事を書いている」と仰っていた。まだだろうかとずっと思っていたら、何と2015年4月24日初版で発行されていた。講演はいつのことであったか、何の講演だっらのか思い出せないでいる。なんともお粗末な話、どうぞご一読を・・・・・
天草四郎の正体 (歴史新書y) | |
熊本大学名誉教授・吉村豊雄 | |
洋泉社
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内容(「BOOK」データベースより)
幕末以前の江戸時代最後の内乱であり、日本史上もっとも大規模な農民反乱である「島原・天草の乱」の盟主・総大将とされる天草四郎。美少年として誰もが知る日本史上の有名人物。じつはその実像は明らかではなく、最期さえわかっていない。本書はさまざまな史料を駆使して解明した「天草四郎は一人ではなく、複数の少年の総称であった」という衝撃の真実に迫るものである。
○富士三里に灸をすへ申度今朝押付點にてすへ申候處富士は頭上之絶頂にすへ申候得共三里の穴分りかね申候 人の身の里數は凡何寸一里に仕たる物
にて御座候哉蹈出の一里木は鼻に極め可申哉臍に究可申哉御尋申候
○しよふべん田子今朝打割申候付御無心ながら御裏の御しようべん田子に此方より筧を仕懸度存候 御故障無之候ハヾ直に部屋の椽より仕懸度御様子被
仰越次第家来五助に大竹切らせ可申所存候
○雪隠の家根に涼棚しつらい見懸り之植込には都て麥の粉をぬり雪隠の氣色見るも涼しく誠に兎角を不被申候 坒御涼かてら御出待入候
○當八月十五日若哉月夜共に御座候はヾ去年之通御出待入候 扨又昨日は御土産として摺鉢壹つ被懸貴意忝存候 早速嚊(嬶)しゆびんに可致候 御禮申
述候
○拙者方泉水に伊勢海老飼申度年来之所存に候 幸貴様今度御参宮之由御歸之節田子一ツ御持下り可被下候嘸(サゾ)泉水に紅葉之散たる様にて美敷可
有之と夫已たのしみ申事に候
○悴事只今蜂にさヽれ大難渋いたし候 妻歯糞かならずとみがき落し申候 御内室様御歯糞此貝から一ツ御所望申候
○喬麥粉少々見出申候團子汁致筈にてこね候處少々致不足候に付豆腐の粕まぜ申候處ねばりけ薄候付乍御無心昨日御細工残之醤麩御借用申度候
○御釈迦之水田子の一つ御所望に上げ申候處御納所甚奢被申候 いか様之儀に而御座候哉御様子可被仰越候 惣躰此節に不限御納所私事をくの一好
きと被申候いか様成儀に御座哉可被仰下候以上
○娘初雛にて幕入用に御座候 申兼候へ共御子息様赤ひ(緋)のヽ御下帯両三日御借用可被下候已上
○上方より博奕打之名人下り申候由承り申候 扨々氣味悪敷事共に御座候 随分御用心可被成候 扨私火事羽折火の子にて度々焼申候間此節昆布に而
仕立申度存立申候しやらは藻こんふ又は切あらめにても相用可申候得計御積らせ可被下候以上
(了)