Sightsong

自縄自縛日記

小泉定弘写真展『漁師町浦安の生活と風景』

2015-05-10 23:30:18 | 関東

町屋文化センターに足を運び、小泉定弘写真展『漁師町浦安の生活と風景』を観る。

すべて1960年代の後半から70年代の前半に、浦安で撮られたスナップ写真である。もちろん記録的な価値も大きいが、浦安で生活する人々の表情や、昔の風景がしみじみと良い。貝剥きの少女(なぜかカメラの方を睨んでいる)。貝灰工場で働く、顔をタオルで巻いた人。海苔干し。堀江の江戸川沿いの湿地帯。ゴカイ売買が終わって満足そうな人。船宿・吉野の中や船(山本周五郎『青べか物語』のモデル)。江戸川から東京湾へと出ていく多くの舟。境川。

ちょうど前日に行ったばかりだという研究者のTさんによれば、すべてキヤノンのレンジファインダー機で撮られており、そのほとんどは50mmレンズによるものだという。確かに肖像シリーズなどにはその距離感を感じる。

RCペーパーに新しく焼かれたものだろうか、黒い縁を出す形の綺麗なプリントだった。

●参照
北井一夫『境川の人々』、浦安写真横丁2008
浦安市郷土博物館『青べか物語』展
浦安市郷土博物館『三角州上にできた2つの漁師町』
ハマん記憶を明日へ 浦安「黒い水事件」のオーラルヒストリー
浦安市郷土博物館『海苔へのおもい』
浦安・行徳から東京へのアクセス史 『水に囲まれたまち』
浦安市郷土博物館
『広重名所江戸百景/望月義也コレクション』(境川を描いた作品がある)
江戸川漂流と慈悲地蔵尊
ロモLC-Aで浦安(と、丸の内)
すぐに過去形になる桜と境川 FUJI GW680 III
当代島稲荷
『青べか物語』は面白い


FRAGILE考現学 ver.2

2015-05-10 09:38:06 | もろもろ

日本の国内線を除き、飛行機に乗るときには、かならずスーツケースに「FRAGILE」のラベルを貼ってもらっている。

荷物の扱いを視た人ならわかると思うが、大体の場合は何のためらいもなくブン投げていて、おいおい何をすると言いたくなる。中にパソコンなんかも入れているから、気休め程度とは知りつつ、せめてもの対策である。

これらのラベルは、似ているようでいて、各社各様で面白い。

シンガポール航空。角ばったワイングラスと、「FRAGILE」の文字そのものにヒビが入っている。(それともビールグラスか?)

ガルーダ・インドネシア航空。ワイングラスはまったくの無傷。

タイ国際航空。ワイングラスは2箇所も割れている。

その後変更され、ワイングラスが復旧した。

ミャンマーのエア・バガン。実際には難しそうな割れ方をしている。

インドのジェット・エアウェイズ。無傷のワイングラスがなぜか3つ。

インドのエア・インディア。カクテルグラスにオリーブと優雅。

インドのキングフィッシャー航空。ビール会社がはじめた航空会社のくせに、割れているのはワイングラス(いや、ビールグラスのつもりか?)。名前の通り、カワセミの絵が良い感じだ。ところで、最近の経営悪化はひどいようで、もう乗ることもないかもしれない。

モンゴルのミアット。タイ国際航空の旧タイプと同様に、ワイングラスの同時2か所割れ。

UAEのエミレーツ航空。縦長のシールがいかにもオシャレ。カクテルもオシャレ(何しろ、バーカウンターを備えた機種がある)。

全日空。タイ国際航空と同じく、2箇所が割れている。デザイン的にはつまらない。

なお日本航空の場合は、頼むと「FRAGILE」のラベルではなく、ゴム紐で結える厚紙のタグをつけられる。

以上、9対2と、ワイングラスがカクテルグラスに圧勝した。また、割れ有り7に対し、無し4。

ところで、向って左上が割れていることが多いのはなぜだろう。

(ver.1: 2012/9/27)