メンバーの顔ぶれに惹かれ、ミシェル・ポルタル『Bailador』(Universal、2010年)を聴く。
Michel Portal (bcl, ts, ss)
Ambrose Akinmusire (tp)
Bojan Z (p, key)
Lionel Loueke (g)
Scott Colley (b)
Jack DeJonette (ds)
アンブローズ・アキンムシーレの端正なトランペットも、ジャック・デジョネットのともかくも前にプッシュするドラムスも良い。
しかし、ここでは主役は圧倒的にポルタルである。特にバスクラなんて、粋な趣味人が悠々と巨大なアメ車を乗りこなしているような感覚。巧すぎて、アレンジも含めて隙がなさ過ぎて、逆に聴く者が気持をよいしょと置く場所がない。
1998年の来日時に三鷹公会堂で観たのだけど、そのときにも、最後はバンドネオンを弾き、盛り上げ、完璧なステージだった。凄いなとため息をついた。その後、さほどフォローしようという気にならなかった。わたしがあまりポルタルを聴いてこなかったのも、隙間がないことが理由なのかな。相性の問題かな。
●参照
アンブローズ・アキンムシーレ『The Imagined Savior is Far Easier to Paint』
アンブローズ・アキンムシーレ『Prelude』
トム・ハレル@Village Vanguard(アキンムシーレ参加)
ヴィジェイ・アイヤー『In What Language?』(アキンムシーレ参加)
デイナ・スティーブンス『That Nepenthetic Place』(アキンムシーレ参加)
ジャック・デジョネット『Made in Chicago』
ワダダ・レオ・スミス『The Great Lakes Suites』(デジョネット参加)
ワダダ・レオ・スミスのゴールデン・カルテットの映像(デジョネット参加)
テリエ・リピダル+ミロスラフ・ヴィトウス+ジャック・デジョネット
キース・ジャレット『Standards Live』(デジョネット参加)
『Tribute to John Coltrane』(デジョネット参加)
アリス・コルトレーン『Universal Consciousness』、『Lord of Lords』(デジョネット参加)
チャールス・ロイドの映像『Arrows into Infinity』(デジョネット参加)