Sightsong

自縄自縛日記

キース・ジャレット『North Sea Standards』

2015-05-24 08:19:28 | アヴァンギャルド・ジャズ

キース・ジャレットの「スタンダーズ」によるヘンな盤『North Sea Standards』(Slang Records、1985年)を入手した。

Keith Jarrett (p)
Gary Peacock (b)
Jack DeJohnette (ds)

1985年7月12日の演奏、すなわち、大傑作『Standards Live』の10日後である。その間にトリオはパリからハーグに移動している。ヨーロッパ・ツアーを行っていたのだろうか。

ここで演奏される曲は、「I Didn't Know What Time It Was」、「My Ship」、「God Bless The Child」、「So Tender」、「Late Lament」、「Falling in Love with Love」、「I Wish I Knew」、「You And The Night And The Music」。

このときキース40歳、エネルギーの放出ぶりが凄い(同時にうなりも凄いが)。もちろん異論も好みの違いもあろうが、わたしは、シンプルなものを求めていった後年のキースよりも、この頃までの、とにかく引き出しを開けまくる絢爛豪華なキースのほうが断然好きである。「God Bless The Child」での余裕綽綽の和音も、『Standards Live』と共通する「Falling in Love with Love」での目くるめくような即興の連続も素晴らしい。

●参照
キース・ジャレット『Facing You』(1971年)
キース・ジャレット+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Hamburg '72』
70年代のキース・ジャレットの映像(1972、76年)
キース・ジャレット『Arbour Zena』(1975年)
キース・ジャレットのインパルス盤(1975-76年)
キース・ジャレット『Staircase』、『Concerts』(1976、81年)
ピーター・ブルック『注目すべき人々との出会い』、クリストのドキュ、キース・ジャレットのグルジェフ集 (1980年)
キース・ジャレット『Standards Live』(1985年)