ティム・バーン『You've Been Watching Me』(ECM、2014年)を聴く。
Tim Berne (as)
Oscar Noriega (cl, bcl)
Ryan Ferreira (g)
Matt Mitchell (p, electronics)
Ches Smith (ds, vib, perc, timpani)
たぶんもう10年以上はバーンを聴いていなかった。90年代にデイヴィッド・サンボーンとの共演盤があって、わたしの耳にはピンとこなかったのだ。また何となく気になっていて、JOEさんのブログも読んで、久しぶりに近づいてみた。
一聴してあきらかに異質なノリ。アクロバティックなメロディーを、バンドメンバーが皆やさぐれた感じで音の層を積み重ねていく。層の色はきらびやかで変化し続け、こちらが落ち着いて座りなおすのを待ってくれない。その、眩暈がするようなトンネルの中を、バーンのアルトサックスがやたらと粘っこく、うねうねと吹く。何だこれは、という感覚。