Sightsong

自縄自縛日記

ジョン・ブッチャー+ジョン・エドワーズ+マーク・サンダース『Last Dream of the Morning』

2017-08-12 13:09:09 | アヴァンギャルド・ジャズ

ジョン・ブッチャー+ジョン・エドワーズ+マーク・サンダース『Last Dream of the Morning』(Relative Pitch Records、2016年)を聴く。

John Butcher (sax)
John Edwards (b)
Mark Sanders (ds)

インプロというべきかフリージャズというべきか、フォーマットやスタイルとしてはあまり目を引くものではない。だが3人の容赦ない演奏と相互作用を聴くとそれはどうでもよいことである。

ジョン・エドワーズの痛いほど硬い弾性の粘り。この強靭さがあってこそのジョン・ブッチャーとの対峙である。そのためか、ブッチャーのサックスの撥音にも倍音にも、硬い粘りのようなものを感じる。

●ジョン・ブッチャー
歌舞伎町ナルシスの壁(2016年)
ジョン・ブッチャー+高橋悠治@ホール・エッグファーム(2015年)
鈴木昭男+ジョン・ブッチャー『Immediate Landscapes』(2006、15年)
ジョン・ブッチャー+ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ『So Beautiful, It Starts to Rain』(2015年)
ジョン・ブッチャー+トマス・レーン+マシュー・シップ『Tangle』(2014年)
ロードリ・デイヴィス+ジョン・ブッチャー『Routing Lynn』
(2014年)
ジョン・ブッチャー@横浜エアジン(2013年)
ジョン・ブッチャー+大友良英、2010年2月、マドリッド(2010年)
ジョン・ブッチャー+マシュー・シップ『At Oto』(2010年)
フレッド・フリス+ジョン・ブッチャー『The Natural Order』(2009年)
ジョン・ブッチャー『The Geometry of Sentiment』(2007年)
デレク・ベイリー+ジョン・ブッチャー+ジノ・ロベール『Scrutables』(2000年)
『News from the Shed 1989』(1989年)

ジョン・ラッセル+フィル・デュラン+ジョン・ブッチャー『Conceits』(1987、92年)

●ジョン・エドワーズ
ユリエ・ケア3、リーマ@スーパーデラックス(2017年)
エヴァン・パーカー+ジョン・エドワーズ+クリス・コルサーノ『The Hurrah』
(2014年)
ジョン・エドワーズ+オッキュン・リー『White Cable Black Wires』(2011年)
ロル・コクスヒル+ジョン・エドワーズ+スティーヴ・ノブル『The Early Years』(2004年)
パウル・ローフェンス+パウル・フブヴェーバー+ジョン・エドワーズ『PAPAJO』(2002年)


キース・ジャレット『The New York Concert』

2017-08-12 11:06:47 | アヴァンギャルド・ジャズ

キース・ジャレット『The New York Concert』(1975年)を聴く。

Keith Jarrett (p)

『Koln Concert』の演奏が1975年1月24日、『The Bremen Concert』が2月2日、『Solo Performance New York '75』が2月13日、これが2月14日。

ケルンを思わせるような抒情とフォーク感、なかなか良い。のだが、どうも聴き覚えがあって確認してみると、『Solo Performance New York '75』と同じである。どちらかが日付を間違えている(まあ、こっちなんだろうな)。

●キース・ジャレット
キース・ジャレット『North Sea Standards』(1985年)
キース・ジャレット『Standards Live』(1985年)
ピーター・ブルック『注目すべき人々との出会い』、クリストのドキュ、キース・ジャレットのグルジェフ集 (1980年)
キース・ジャレット『Staircase』、『Concerts』(1976、81年)
キース・ジャレットのインパルス盤(1975-76年)
キース・ジャレット『Arbour Zena』(1975年)
キース・ジャレット『Solo Performance New York '75』(1975年)
キース・ジャレット『The Bremen Concert』(1975年)
70年代のキース・ジャレットの映像(1972、76年)
キース・ジャレット+チャーリー・ヘイデン+ポール・モチアン『Hamburg '72』(1972年)
キース・ジャレット『Facing You』(1971年)


本多滋世トリオ@駒澤大学Bar Closed

2017-08-12 09:41:24 | アヴァンギャルド・ジャズ

駒澤大学のBar Closedに足を運び、本多滋世トリオ(2017/8/11)。本多さんは高橋知己、山崎弘一の両ヴェテランとトリオを組んで定期的に演奏しており、聴きたかった。

Shigeyo Honda 本多滋世 (ds)
Tomoki Takahashi 高橋知己 (ts)
Koichi Yamazaki 山崎弘一 (b)

ファーストセット。ちょっとレイジーな感じの曲に続き、ホレス・シルヴァーの「Peace」。テナーのカデンツァから入り、本多さんはほとんどブラッシュワーク。工夫されたテンポで、一瞬停止する間もあったりして、鮮やかだった。本多さんのブラシを聴くといつも良いと思う。つぎにアップテンポの「Afri」に続き、ブルース「Nostalgia in Times Square」。ここでもブラッシュワーク、それを強弱付けたハイハットと合わせていた。山崎さんのベースソロが見事。

セカンドセット。お客さんのひとりが誕生日、そして翌日は高橋さんの誕生日ということもあり、「Happy Birthday」。テナーがゆっくりと旋律を吹く間ドラムスがスピーディに叩くという趣向。3曲目の「Dance」は、「タタ、タタ、タタタタ」といった変拍子であり面白い。リズムの多様さをさらに押し進めていった本多さんを見たい。そして「Once I Love」からの2曲は、高橋さんも山崎さんも勝手知ったるもののようで、堂々としていて、円熟という言葉がふさわしいものだった。

それにしても高橋知己。20世紀にピットインや阿佐ヶ谷のどこだかなどで観て以来である。尖がった音やフレージングを追うあまり、高橋さんの熟した良いテナーをあまり聴いてこなかったのは勿体ないことだった。

終わってから、ビールを飲みながら、山口のジャズクラブの話(ポルシェ、ビリー、バンドワゴン、ボブ)。『生活向上委員会ライブ・イン・益田』においてコンサートのお世話をした方が山口で開いているという場所はなんだったか。9月にはのなか悟空さんが巌流島で演奏するそうである。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4、XF35mmF1.4

●本多滋世
本多滋世@阿佐ヶ谷マンハッタン(2016年)
本多滋世@阿佐ヶ谷天(2016年)
宮野裕司+中牟礼貞則+山崎弘一+本多滋世@小岩フルハウス(2013年)

●山崎弘一
本多滋世@阿佐ヶ谷マンハッタン(2016年)
宮野裕司+中牟礼貞則+山崎弘一+本多滋世@小岩フルハウス(2013年) 
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
明田川荘之『This Here Is Aketa Vol.1』(1975年)

●高橋知己
高橋知己『Another Soil』(1980年)