Sightsong

自縄自縛日記

広瀬淳二+今井和雄@なってるハウス

2017-08-04 07:35:02 | アヴァンギャルド・ジャズ

入谷のなってるハウスに足を運び、広瀬淳二・今井和雄デュオ(2017/8/3)。

Junji Hirose 広瀬淳二 (ts)
Kazuo Imai 今井和雄 (g)

広瀬さんは絞ったようにテナーを吹き始める。序盤は広瀬・今井のそれぞれの音がドライに分離しているように聴こえたのだが、やがて噛み合ってきた。今井さんが弾く瞬間に音がねじれてゆく感覚があるのだがあれは何だろう。広瀬さんのテナーは微分的でありながらさまざまな音を同時に内包していた。

セカンドセット。広瀬さんはテナーの横に貼りつけた発泡スチロールを弓で弾いた。今井さんはギターの音量を上げている。それに伴い広瀬さんのテナーも微分的なものから、より連続的なものにシフトした。誰にも出せない凄まじい倍音。ファーストセットは息を呑んで緊張感とともに聴いたが、明らかにサウンドの印象が変化し、セカンドセットは圧倒されるばかりの二重螺旋のようなものだった。

ちょっと時間が短いからというので追加演奏。テナーはフラジオによる高音から微分的なものへ、ギターはタッピングから高速の旋律へ。先の2セットをあらためて俯瞰するようでもあった。

●広瀬淳二
広瀬淳二+中村としまる+ダレン・ムーア@Ftarri(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
広瀬淳二『SSI-5』(2014年)
広瀬淳二+大沼志朗@七針(2012年)
広瀬淳二『the elements』(2009-10年)

●今井和雄
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+今井和雄@東松戸・旧齋藤邸(2017年)
Psychedelic Speed Freaks/生悦住英夫氏追悼ライヴ@スーパーデラックス(2017年)
”今井和雄/the seasons ill” 発売記念 アルバム未使用音源を大音量で聴くイベント・ライブ&トーク@両国RRR(2017年)
第三回天下一Buzz音会 -披露”演”- @大久保ひかりのうま(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
今井和雄『the seasons ill』(2016年)
Sound Live Tokyo 2016 マージナル・コンソート(JazzTokyo)(2016年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
坂田明+今井和雄+瀬尾高志@Bar Isshee(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
今井和雄 デレク・ベイリーを語る@sound cafe dzumi(2015年)
今井和雄、2009年5月、入谷(2009年)
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
齋藤徹+今井和雄+ミシェル・ドネダ『Orbit 1』(2006年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)
バール・フィリップス@歌舞伎町ナルシス(2012年)(今井和雄とのデュオ盤、1999年)