『トリオ深海ノ窓 Demo CD-R』(2017年)を聴く。吉田野乃子さんのライヴでカネコさんが買ってきてくださった。(ありがとうございます。)
吉田野乃子 (sax)
富樫範子 (p)
戸谷肇 (b)
まずは、野乃子さんが『Lotus』よりもさらに抒情的になっているように聴こえてちょっと驚く。ヴィブラートがさらにその効果を高めているようである。それでいて過激さも日常生活という同じ土俵の上に共存しており、これが魅力なのかな。
あらためて、先日の東京でのライヴ「乱気流女子」のときに買った10年前の音源『Iwamizawa Quartet』(2007年)と聴き比べてみると、違いは明らかだ。彼女の渡米直後に吹き込まれた演奏であり、同じく抒情的なテイストがありながらもそれはストレートで、また、NYという非日常と日常の狭間にあるような気分も封じ込められているような気がする。
従って、明らかに一周まわって抒情に戻ってきて、その音が深みを増しているわけである。「帰郷後、メロディーへの希求が強まっている」とするJOEさんのレビューにも共感。
吉田野乃子 (as)
高島諭 (p)
杉本昌也 (b)
佐藤俊彦 (ds)
鈴木友美 (cello) (track 5)
●吉田野乃子
乱気流女子@喫茶茶会記(2017年)
吉田野乃子『Demo CD-R』(2016年)
吉田野乃子『Lotus』(2015年)
ペットボトル人間の2枚(2010、2012年)