日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】鈴木大拙著 「一禅者の思索」(文庫)

2011-05-23 23:46:46 | 本・映画・展覧会
 先日読んだ石原慎太郎の著作に何回か引用があり、幸い図書館に蔵書があったので借りて読んでみたがこの本は結構手こずった。何より内容が難しい。さらに文体が古く読みづらい。GWの旅行に持って行ったのだがさっぱり頭に入らず放り出してしまい、帰国して改めて取り組んだ次第。この手の本を通勤の細切れ時間に読むのは宜しくないね。

 ともあれ何とか読んだわけだが、本書は多くが1940年代前半、日本がまさに大東亜戦争に突入せん時期に行われた講演、書かれた文章を纏めたもの。特高とかの弾圧はまだ始まっていなかったのか?毅然と立ち向かったのか?時代背景にも興味が湧く。もちろん、書かれた内容が現代にも通用するか?もだけれど。

 解説で書かれている本書の中心となるロンドンでの講義録などさほど印象に残るものではなかった一方で、他所に書かれた文章を収録した内容で思わずそうそうと唸ってしまうところ多く。

 「大地と宗教」という公演(1942年)においては、著者はこのように述べている。「近代生活-都会生活のずべてには、信仰-宗教的信仰というものが這入っていない。」以下、チャプリンの「モダン・タイムズ」と同様の、都会の勤め人たちの機械的生活を指摘したり、大地から離れた生活による人間性喪失を問題視したり。慧眼。この節については、今回の大震災被災地区の避難所問題、他所への転居への拒否反応など、非常な現実味を感じた。

 「行脚の意義に就いて」(1925年)も面白い。この時代すでに、寺の坊さんたちの商業化、宗教者としてと堕落などがあったとみえ、痛烈に批判している。法事や檀家周りは軽自動車、寺で着替え家に帰れば高級外車。100年近く前からそれは始まっていたのだ。それに対し行脚を説く。うーん。是非いまのナマグサ坊主(ばかりではなかろうが)に聞かせたい。

 一度きり読んだのでは真意は理解できないかもしれない。こういう人の意見や批判の声に宗教界はどう応えてきたのか。毅然と禅問答でもしたのが、バツ悪く黙殺したのか。たいへん興味深いところである。

 それにしても、100年と経たぬ本なのに用いられる日本語の違いよ。古文とはゆかぬまでも、また専門用語は別としても、単語や用法の現代文との違いの多さに戸惑う。漢字が多いとかいうレベルではない。それだけで読むハードルが高くなってしまうのは残念、内容は現代にも通じる部分が多くあるだけに。

 2011年5月19日 通勤電車車中にて読了

コメント (2)
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2011年5月18日 【無線】おニュー

2011-05-23 07:09:50 | アマチュア無線
 ついに、新しいトランシーバーを買ってしまった。スタンダード(って何だよ、八重洲だよヤ・エ・ス!)VX-6。

 これまで144/430MHzデュアルバンド機にFT-51NDを使っていたのだが、そろそろ交替。ケータイと同じく、必要なスペックは何かと整理してみると

[最低限ほしい機能]
・144/430Hzで運用できること
 →地方に旅すると430なんて殆ど使われていない
・VHFエアバンドが聴けること
 →言わずもがな
・DC外部入力があること
 →移動運用で外付けバッテリを使う可能性を考慮して
・単三電池で運用できること
 →電池切れのスペアとして1セットは持っておくつもりなので
・キーボードを装備していること
 →やはり運用上の操作性が全然違う

[十分条件]
・FMが聴けること
 →旅先の慰みに
・八重洲(スタンダード)製品であること
 →つまらない拘り

 正直、これだけ書いても市場に存在するハンディ機から一機種に絞るのは難しい。あとはもう、値段や重量あたりで決めたとしか言いようがないかなぁ…

 この機種、評判が良いようで中古機はあまりオークションに出回らないし出ても落札金額が割高。税・送料込み、さらに小型ハンドマイクサービス(届いてみたら倒産した北辰産業=マルドル製だった)つきってトコで購入。

 とりあえずエアバンドをゴチャゴチャ入力…おっと、確かこのシリーズに使えるメモリ管理ソフトってあった気がするぞ!そいつを調べて効率よい作業をしよう。他にどんなオプションが必要かなぁ?シガーライターケーブルでしょ、乾電池ケースでしょ、それに…とか言ってないで移動運用の計画でもしなさいよキミ(笑)

コメント (7)
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