日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】斉藤 純著「オートバイ・ライフ」(文春新書)

2016-09-27 23:37:48 | 本・映画・展覧会
 ここのところオートバイに関するイベントが多いこともあり、オートバイに関する本を漁ってみた。図書館には意外となく(オートバイが出てくる小説は所蔵されているのだろう)、格安の古本を何冊も入手。もちろん読後は図書館へ寄贈だ。「バイク関連図書&コミック文庫」なんてどこかの宿の一角にありそうだけど、自分でやる余裕はない。

 本書はこれからオートバイに乗ってみようと考えている人、乗っているけどふとオートバイって何だろうと考え込んでしまった人に向く。好きでガンガン乗ってる人は?それはそれで、そのスタイルが全てじゃないって教えてくれるかもしれない。オートバイに全く興味のない人にはどうだろう?新しい世界の扉を開く導きの書となるかもしれないし、マニアがくどくど自己弁護している書と迷惑がられるだけかもしれない。

 かように本書は、オートバイの特定のジャンル(歴史だとか、メカだとか、ツーリングだとか)に拘らず満遍なく記述がされており正にオートバイ・ライフの解説書である。なので著者の思い入れが多少は入っているものの、各々のセクションは総論+αに留まる。それ以上の興味がある人は、そのセクションの専門書あるいは雑誌を読めば良いと言うスタンスは潔い。意外とこういう本ってないのかもしれない。最終章でまとめとして著者が説くのはライダーの心理的段階。マズローみたいですね。いわく、
 第一段階 オートバイとの対話
 第二段階 外界との対話
 第三段階 自己との対話
だそうだ。第一段階はメカとして所有したりチューニングや走り回って悦んでいるいわば「自己満足」の世界。第二段階は周囲との関係を考える「オトナ」の世界。第三段階はバイクに乗りつつ内省する「悟り」の世界?世の中、圧倒的に第一段階に留まっているライダーが多いだろうとの想像は容易である。他人のことは言えた義理じゃない。

 本書にはオートバイもしくはライダーが登場し良く描かれている本や映画が多数紹介されている。巻末一覧ならなお良かった。本のうち読むのが容易な文庫や新書はメモっておいたので、これから順次読んでみようと思う。乗って走り回るだけがオートバイ・ライフではないのだね。

 2016年9月12日 自宅にて読了
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(コンサート) アメリカ合衆国海軍第7艦隊音楽隊

2016-09-27 20:39:14 | 音楽、ギター、カラオケ
 郵便受けに入ってくるコミュニティ新聞、あまり読む記事はないがたまに役に立つことがある。「コンサート無料招待」の記事を見つけて応募したら当った♪ちなみに飛行機好き仲間の夫婦も応募し無事に当選した。どっちか一方だけ当選だとバツが悪いですもんね。会社の鉄道愛好会のメンバーのうち特に仲の良い音楽好きの人と行くことにした。米海軍第7艦隊の音楽隊だって。なんかスゲェ。しかし改めてWikipediaで調べてみると「第7艦隊」って複雑な構成なのだ。単に軍組織に馴染みがないからそう思えるのだろうか。

 会場に着いて見るとジイさんバアさんばかり、敬老会か昭和歌謡祭じゃないのコレ?果たしてブラスバンドが受け入れられるんだろうか。整然と、ではなくバラバラとにこやかに手を振りながら出てきた演奏者一行は真っ白なセーラー服。さすが海軍。編成はサックス3名+トロンボーン3名+トランペット3名にキーボード、ウッドベース、エレキギターそしてドラムスが基本構成。サックスはソプラノ/アルト/テナーさらにフルートと持ち替え、2曲ほどピッコロとクラリネットが加わったりと忙しい。これに女性ヴォーカルとキーボード兼務の男性ヴォーカルが加わる。女性はこのヴォーカルとピッコロの2名だけだったかな。指揮する隊長さんは最初と最後だけお飾りで?登場、あとはバンマスらしき人の「1,2,1,2,3,4!」の掛け声でスタートすることが殆どだった。配布されたプログラムは以下の通り。カッコ内邦題は小生追記。

(1st stage)
1.軍艦マーチ
2.If don't mean a thing((If It Ain't Got That Swing)欠落~スウィングしなけりゃ意味がない)
3.I thought about you(君の事ばかり)
4.Georgia on my mind(我が心のジョージア)
5.I get akick out of you(君にこそ心ときめく)
6.Sing sing sing
7.津軽海峡冬景色
8.島唄
9.Days of wine and roses(酒とバラの日々)
10.It had better be tonight(今宵を楽しく)
11.All of me(私の全て)
12.Every day "I have the Blues"
13.April in Paris(パリの4月)
14.Take the "A"Train(A列車で行こう)

(2nd stage)
1.Basie straight ahead
2.Alright, OK, you win(君の勝ちだ)
3.Bye bye Blackbird
4.My foolish heart(愚かなり我が心)
5.When I fall in love(恋に落ちた時)
6.Orange colored sky(オレンジ色の空)
7.川の流れのように
8.また君に恋してる
9.I just found out about love
10.They can't take that away from me(誰にも奪えぬこの想い)
11.Don't get around much anymore(浮気はよして)
12.American patrol
13.In the mood
14.Stars and stripes (forever欠落~星条旗よ永遠なれ)
15.Blueridge march(青い山脈)

(Encore)


 実際には曲順の入れ替えがあったりプログラムにない曲をやったりしたが(そもそも最初の曲からしてプログラムにない「Anchors Aweigh/碇を上げて」だったし)、まぁ概ね上記の通り。人数が少なめで手抜きか?と思っちゃったけどイヤイヤみっちり2時間以上、たっぷり聴かせて頂きました。少数精鋭、管楽器とギターはほぼ全員がソロパートを演ったのではないか。皆さん上手い。フロントに出てきてソロ吹いて、終わって自席に戻ると周囲のメンバーと「上手く吹けたなお疲れ!」って感じで握手するのが面白い。演奏しない時は小声で隣と喋っていたり、自衛隊ではあり得ませんね(笑)。でも揃える時はビシッと揃えて大迫力なのはさすがアメリカ?ちょっと褒めすぎかな。

 それにしてもプログラム最後の「Blueridge march」が「青い山脈」だったとは!さすが第7艦隊旗艦ブルーリッジ、そういう曲があるのかーと思って期待していて完全にやられました(笑)。年輩者ばかりの会場も最初は手拍子のタイミングなど戸惑い遠慮がちだったのが、2ndステージからはノリも良く拍手にも熱が籠った。もう14年も続いており市長も税務署長も来賓で訪れたこのコンサート、来年も情報を入手して申し込んで来たいものです。

 終演後に友人夫妻と会場近くで食事をしたが、素敵に美味しくて良かった。近くなら通いたいところだった。

今日のお店:第二大番

 2016年9月13日 川崎市民文化会館にて
コメント (2)
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【本】山崎満広著 「ポートランド-世界で一番住みたい街をつくる-」(学芸出版社)

2016-09-27 06:35:14 | 本・映画・展覧会
 偶然飛行機の操縦訓練で数年間通った街・米国オレゴン州ポートランド。当時も良い街だと思ったがその良さはスポイルされるどころか磨きがかかっているようで、もう何年も「アメリカ人が住みたい街」ランキング上位にある。本書は、ポートランドの街の開発を統制してゆく組織に属する日本人スタッフが書いた。なのでガイド本とは全く異なるし、美談仕立てにもなっていない。良くも悪くも割と淡々と、ポートランドにおける開発の歴史と手法について述べている。街づくりに興味がない向きには取っ付き難いかもしれない。

 大きな疑問がある。ポートランドに限らず、米国に限らず、私有地の集合体である街を私企業が開発してゆくからには、膨大なエゴや利権争いがあるに違いない。本書では住民との対話を重ねることでとサラリと書かれているが、いくらポートランドの住人の意識が高いとは言え全ての人が納得し協力したわけではあるまい。反対者の説得はどうやって行ったのか。最終的には強制収用も行われたのか。地元議員による「我田引水」や地元企業による贈収賄疑獄はなかったのか。意地悪い目で見ることはご容赦いただきたい。あと本書ではオレゴン州内の他の町との連携やオレゴン州政府との調整について全く書かれていない。ないのか、書かれてないだけなのか。どっちだろうね。

 もう何年も行ってない間に新しい路面電車のルートが出来たり、中心部の様子がさらに歩行者中心に変わったりしているというポートランド。米国は90日までビザ無し滞在できるので、会社を辞めたら3ヶ月はムリでも1ヶ月くらいロング?ステイしたいと思っている。

 ところで、同じようなことを日本でできないのかと思うのだけど、上に挙げた疑問の通りネガティブな反応しか想像できない。コンパクトシティと言う点では辛うじて富山市あたりに期待しようか。残念ながら「自分たちの街」と言う意識は、日本人って意外と高くないのではないかと思っている。意識が高いのは自分たちの土地、もしくはムラまでなのではないかと。

 2016年9月7日 通勤電車にて読了


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