今週は時間に余裕があったので、優先順位の低い作品も観に行くことができた(失礼)。3日連続の鑑賞、上映時間や自分の空き時間との兼ね合いがあり、毎日2本ずつ観るというわけにはゆかない。
八犬伝と言うと、昔NHKでやった人形劇「<a href="https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=C0010643">新八犬伝</a>」を思い出すもいるのでは?語り坂本九がユニークで、辻村ジュサブローの人形の出来が素晴らしかった。さて本作も原典は曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」だが、物語を創る作家(曲亭馬琴)と画家(葛飾北斎)の交流部分と、物語が書き進められる部分単位の「実写」(劇中劇)部分とから成る面白い構成となっていた。
劇中劇部分はアクションシーンが面白いと言えば面白いが、馬琴(役所広司)と北斎(内野聖陽)の掛け合いがコミカルかつ味わい深く面白かった。更に作中での鶴屋南北(館川談春)との「虚と実」の掛け合いには考えさせられるものあり。
本作にて、馬琴が最後には失明しつつも口述筆記にて「南総里見八犬伝」を仕上げたこと、最終的に28年もかかった大作だったことなどを知った。ここら辺は史実らしい。
2024年11月8日 川崎・チネチッタにて