日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】森 博嗣著 「集中力はいらない」(SB新書)

2019-06-21 19:53:26 | 本・映画・展覧会
 「ジャイロモノレール」の筆者による著書で、小説でもジャイロモノレールでもない「第三の顔」が見えるよう。

 一つのことに長時間集中して打ち込むことの苦手な著者が、大人が子供によく言う「集中しなさい」に疑問を呈し、むしろアンチ集中=「分散」の方がトータルでは効率よいと主張する。

 主張自体はあって良いと思うし、説明には頷けるところが多い。だが「新しい発想は集中した状態の時よりリラックスした状態の時に生まれることが多い」と言う主張の前提に「勿論それ以前に、その課題について十分に考え悩んだ上で」と言うもっともな設定こそが「集中が大事」な証拠ではないのか。きっと著者は「時には集中も大事」と書いたのを読み落としたのだろう。

 著者はものすごく沢山の対象を頻繁に切り替えながら作業を進めてゆく才に秀でているのだろう。遠くから見るとマルチタスクに見えるが、実は一瞬一瞬で進めている作業は一つなのでシングルタスクのタイムシェアリングシステムだ…と書けば、コンピュータシステムをかじった方なら腑に落ちよう。

 本書中、実に共感できる部分が何箇所もあった。「僕は、とてもせっかちな人間なので、じっとしていられない。なにもしない時間が流れることが苦痛である。休むというよりも、逆にいらいらしてしまう。だから、人に歩調を合わせることも苦手だ。(P.102)」いやー全く!

 2019年6月4日 通勤電車にて読了
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2019年6月1~3日 【旅行】たぶん3度目の大連(3)

2019-06-21 06:47:44 | 旅行・ハイク&ウォーク
 6月3日、3日目。昨日に続いて「満鉄」つながり。

 出発の前日に思い出して(>_<)借りたガイドブックに、9年前の訪問時にはなかった旧満鉄本社跡公開の記事を見かけた。これはイカネバの娘。こういう時、コンシェルジュの居るホテルは便利、昨日のうちに当該ページを見せて「明日行きたいので予約しておいて」。

 朝イチは団体の予約が入っているとの事で9時40分から見学、予想通りその団体は日本人だった。建物(写真)は現在も中国鉄路大連局で使用しており、その一角が資料室として公開されいる由。ロシア時代に建てられたもので資料室はかつての大食堂もしくはダンスホール、天井の装飾が見事(写真を撮ったが出る時に撮影禁止だったと判明したため公開は控える)。当時の紹介パネルや少しの物品(きのう水師営で見たのと同じマーク入り)が展示されており、もう少し満鉄について勉強しておくべきだったと後悔した。そのほかの部屋や建物も少し見て、見学時間は1時間弱。ちなみに50元/人だった。

 見学を終えたら良い時間、ホテルに戻って荷物を括ってチェックアウト。ちなみに中山広場に面した旧大和ホテルは現在改装に入ったそうで、おかげで余計な看板や注意書きの一切がなくなり、シンプルな昔ながらの姿で佇んでいる。前に見た時は結婚式のデコレーションで雰囲気ぶち壊しだったので、良いタイミングだった。

 JL828便(JA831J:787-8)で帰りも2時間40分、いつもなら札幌へ往復するところ今回は名古屋往復にしたのが奏功、JL3087便(JA845J:787-8)は機材変更で長距離路線用「Sky Suite」機材となり42分間の悦楽に浸った。成田の出発が遅れたためセントレアでの夕食は叶わず、それでも幸い弁当が残っていたためJL208便(JA317J:737-800)機内で夕食にありつけた。

 アジアの大都市以外を再訪するのは珍しいが、大連は期待通りの懐かしさと新しさでひとときを過ごすことができた。またいつか、訪れる日を楽しみにしたい。(おわり)
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2019年6月1~3日 【旅行】たぶん3度目の大連(2)

2019-06-20 20:27:03 | 旅行・ハイク&ウォーク
 6月2日、2日目にして横浜市の開港記念日…は関係ないか。今日は現地オプショナルツアーに申し込んで旅順1日観光。他に参加者がおらず、混載価格でミニバン貸切~♪

 旅順へ行くのに新しい海上道路が出来ており(星海大橋)驚かされたが、市街地に着いてみれば昔のまま。東鶏冠山、9年前は外国人立入禁止だった白玉山、旧旅順駅、旅順博物館(本館のみ)、203高地そして水師営と回りお腹いっぱい。

 旅順駅と言うか旅順支線は、wikipediaによれば2014年4月に廃止。再訪した時に乗っておいて良かった…あの時点で普通列車は1日1往復しかなかったから。駅舎は綺麗に保存され、列車は来ないが乗車券発売所として機能していた(写真)。中国鉄路は廃止されたが代りに大連市街から地下鉄12号線が伸び、旅行者にもアクセスは便利になった(とは言え旅順に着いてからの足がないと観光は難しい)。

 旅順の町へは中国人観光客も少しは来るようだが、203高地や水師営会見所などは日本人しか来ないと言って過言ではなさそう。その水師営で「傷んだ会見所の修復費用の足しに」の触れ込みで旧満鉄のマーク入り諸品を見せられ、思わず買ってしまったのであった。満州国はひどい仕打ちだったと認めるほかあいが、満州鉄道の人々は当時のエリート階層、軍部に悪用されたとは言え職員のレベルと志は高かったと聞いている。

 夜は市内有数のショッピングモール「大連商場」のいわゆる「デパ地下」でローカルに混じって買い、部屋でビールを飲みながら頂いた。

 インターコンチネンタル大連(大連遠洋洲際酒店) 泊
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2019年6月1~3日 【旅行】たぶん3度目の大連(1)

2019-06-20 06:09:55 | 旅行・ハイク&ウォーク
 先週末に続いて今週末も海外へ、行先は中国。大連は過去にも訪問したことがあるが、上海や北京ほど巨大過ぎず中・日・露と違った貌が見えて好きな街だしインターコンチネンタルホテルもあるし、久しぶりに訪ねることにした。何年ぶりかな。調べたら前回は2010年の5月末、ちょうど9年ぶりだった。

 早起きして成田へ向い、JL827便(JA824J:787-8)で大連へ。ファーストクラスラウンジの食事がセットメニューオーダー制に限定されるようになってた。朝から柚子塩ラーメンを頼んじゃったけど、鮨も頼んじゃったけど、どちらも旨かった。

 2時間40分で大連着、9年前には開通していなかった地下鉄で友好広場まで行き、地上に出たらホテルは目の前。たった4元で行ける。荷物を置いて午後は適当に町を散策。老虎灘までタクり、帰りは30路の路線バスで大連駅まで、1元。高速列車は殆どが大連北駅の発着となり、大連駅の賑わいは少なめになってしまったよう。駅前のフェリー切符売場は相変わらず、渤海渡って煙台とか威海とか、はたまた仁川(韓国)とか行ってみたいね。

 そのまま歩いて勝利橋を渡ってロシア人街へ。立ち並ぶ土産物屋は昔ながらのキリル文字チョコレート、マトリョーショカ、そしてなぜか双眼鏡。ちょっと裏通りに入ってみたら小さな庶民向け市場が賑わい、男たちが炭火で肉を焼き酒を喰らっているのが楽しげだった。写真は42階の部屋から見た中山広場。

 インターコンチネンタル大連(大連遠洋洲際酒店) 泊
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【本】東海林さだお著 「偉いぞ!立ち食いそば」(文春文庫)

2019-06-19 20:35:28 | 本・映画・展覧会
 先日読んだ「富士そば」会長の本に実名で登場した東海林さだお氏は「ショージ君」シリーズや「丸かじり」シリーズが有名。ただし昭和の作家と言うイメージがあり今さら感は否めないが…そんな著作群の中に単発物で立ち食いそばの本があったので読んでみた。ちなみにamazonで「立ち食いそば」と検索すると、首都圏うまい店100選的な本が何冊も出ていることに驚かされる。

 300ページほどの本書の半分くらいが立ち食いそば関連の話、内容は主に「富士そば」のメニュー全品制覇を目指した食日記。結果は読んでのお楽しみ。トッピング一品ごとに著者の思うところが書かれているのが面白い。もちろん読者は己の見解と較べることになろう。立ち食いそば編の最後に「富士そば」創業者の丹道夫氏との対談録も収められているのが自分にはボーナストラック的だった。

 ところで、著者のイメージする立ち食いそば屋の店員なり客の態度や振る舞いはいかにも昭和的。作品はそこまで古くないのだが…今は寡黙一徹なオヤジなどまず居ないし(普通のそば屋なら居るかも知れない)、ニヒルな客の姿も見かけそうにない。やはり「ショージ君」は過去の人か。

 2019年5月31日 通勤電車にて読了
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【本】一ノ瀬 恵著 「モンゴルに暮らす」(岩波新書)

2019-06-19 07:27:37 | 本・映画・展覧会
 モンゴルへ行けるか予定が怪しくなってきたけど、それでも関連図書を借りて読んでみた。今回はぐっと軽く生活エッセイ。なんだけど、著者が暮らしていたのって内モンゴル自治区(中国)のフフホトなんだな。それってモンゴルじゃないじゃん、と一瞬思ったが待てよ、今はほとんど漢人の住む街とは言え、元々は広大なモンゴル帝国の一端。草原に暮らすばかりがモンゴルじゃないのは首都ウランバートルであっても同じこと。勝手にイメージを決め付けてはダメでした。

 モンゴル国内をあちこち探索したわけでもないので見聞の範囲が限られるが、それでも地元の人との付き合いがあるので内容は普段着の生活が伺え興味深かった。研究者として暮らしていたそうだけど、本書の内容はきちんと体系的に纏まっておらず、それが良いことなのかダメなのか判断に苦しむところ。

 2019年5月30日 通勤電車にて読了
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【映画】響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ(5回目)

2019-06-18 20:14:14 | 本・映画・展覧会
 「ユーフォ」劇場版3作目も5回目の鑑賞。5回目にして初めて、観る場所を変えてみた。友人が「チネチッタは低音は良いがセリフのヌケが悪い」と言った意味が良く解った。

 確かに本館の方がセリフはくっきり聞こえた。だが逆もまた真なり、低音が聞こえない。演奏シーンでティンパニやコントラバスの音が物足りなくなってしまった。セリフは全編、演奏シーンは一部分なのだから、セリフ優先で劇場を選ぶべきか?そうは思わない。と言う事で、両者のバランス良い劇場で観たかったと言うのが結論。と言ってもそろそろ上映は終わるので、次作(きっとある!)を観る時の課題と言う事で。でもチネチッタで会員になって鑑賞ポイントが貯まるので、ついつい固定化しちゃうんですよねえ。

 2019年5月29日 新宿ピカデリーにて

【追記】
 主人公たちの高校新入生活から始まった本シリーズ、本作は2年生になってからの姿が描かれたが、期待した「3年生編」の制作が正式に発表された♪
 『響け!ユーフォニアム』特別告知 久美子3年生編制作決定PV → こちら
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【本】丹 道夫著 「『富士そば』は、なぜアルバイトにもボーナスを出すのか」(集英社新書)

2019-06-18 07:00:46 | 本・映画・展覧会
 首都圏で電車中心の生活をしていると「富士そば」って割と身近なんだけど、知らない人は全く知らないんだろうな。出展範囲を殆ど都内に絞った「小諸そば」ならなおさらかな。

 本書は立ち食いそばチェーンのスタートから現在に至る過程を創業者自らが記しているが、大事なところはいかに従業員を信頼して任せ、彼等の創意工夫を大事にするか」という点。タイトルにあるようにバイトにもボーナスを出すのは、仕事の内容に差がないのだからと。ワンマンな創業者だからできる業?

 誰か学者でも経営コンサルタントでも良い、著者の考え方に反論して欲しい。なぜ他の会社では同じようにできないのか、うまくやれないのかと。ちなみに「富士そば」で「バイトテロ」が起きた話は聞いたことないが、本書の内容と無関係ではないだろう。

 2019年5月29日 通勤電車にて読了
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2019年5月28日 【仕事】フォローアップ研修

2019-06-17 20:58:55 | 仕事
 そろそろ「定年退職」の文字がちらつきだした昨今。そんな私にも研修の召集令状が来ました。内容は?「管理職フォローアップ研修」だって。

 確かに、年寄り世代の凝り固まった考え方を今の社会の状況にフィットさせるため、研修は必要なのかもしれない。「そんな事ぁ解ってるよ!」と言って実は的外れ、時代遅れな「老害」に心当たりがないわけでもない。

 内容は2件のケーススタディ。意外と「ご同輩」も多く、活発な意見交換をしたけど、本当に効果あるのかなあ。
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【写真展】永坂嘉光展 「空海 永坂嘉光の世界」

2019-06-17 06:44:23 | 本・映画・展覧会
 「弘法大師」空海と言えば真言宗の開祖であり、高野山(金剛峰寺)を開創した僧侶である。その名を冠した本展は、高野山における僧侶の姿や周辺の風物を撮影した作品展。開創から1200年を経て今なお絶えない修行僧に、往時の空海の姿を重ね合わせられるか。

 高野山は2回しか行っていないが、いい。ケーブルカーを降り、長いアプローチを少しずつ上ってゆくのがいい。うっすら靄がかかっていたりすると、なおいい。そうだ、南海の観光電車「天空」には乗っていないのだった。久しぶりに行ってみようか。そんな気になる、観ていて自然と背筋が伸びるような荘厳粛然たる写真展だった。

 高野山とは関係ないけど、私も修行僧って呼ばれることがあるよ。宗派?赤鶴宗かなあ(爆)

 2019年5月27日 品川・キヤノンギャラリーSにて
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