【ぼちぼちクライミング&読書】

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『ROCK&SNOW』059号

2013年03月14日 23時38分54秒 | 読書(山関係)


『ROCK&SNOW』059号

いくつかチェックポイントを書いておく。
まず、【特集・日本の名ルート100】・・・う~ん。
【ミステリベスト10】なんかと同じで、自分の趣味どおり、って訳にいかない。
上位にクラックの名作「スネークマン」「モスラパワー」が入っているのがしぶい。
どちらもシンハンドの箇所があって、私のように指が変形しているクライマーにはつらい。
練習と経験の蓄積で、以前より難しく感じる、って皮肉な話である。
P24、東さんが「スネークマン」(11a)をクラック入門にベスト、と書いているが、これはどうだろう?入門なら「これなんですか」(10a)、と思う。2ピッチ目にあるやんけ、と言われるかもしれないが、右から回り込んでビレイポイントに行ける。11クライマーが「スネークマン」に取りついて終了点に到達できるだろうか?(12クライマーでも難しいかも)私は「入門ルート」と思わない。
・・・とは言うものの、世の中にはクラックの達人がいる。
めぐみちゃんは、MCで「女神」をOSし、「モスラパワー」を1ロワーダウンで登った、と聞いている。80年代の話である。(昔だからギアは貧弱)当時、すごい人がいるなぁ、と思った。(今でも充分すごいけど・・・ちなみに瑞浪「アダム」「イブ」も一撃した、と聞いている)
 さて、「日本の名ルート100」で他にも気になった点がある。
柏木のルートが入っていること。気持ちは分かるけど、柏木はまだ 「自粛中」。
レストランのメニューに表示して、すっかり食べる気になって注文したら、「今これ作ってません」、と。(編集部でも掲載に当たって意見が分かれたでしょうね)
 もうひとつ。
選者がはっきりしないこと。
コメントを書かれている方以外にも大勢で選んだように思う。
最後に、選者一覧を羅列して欲しかった。
「この人たちが選んだのか」、と感慨にふけりたいのに、それが出来ない。(残念)
この特集についてのコメントはこれでオワリ。

次、行ってみよう。
P40、正田マンと山田君がスペインで9aを登った話。
2人とも、ジムで顔を合わせて話をする。
身近な人がクローズアップされて、何となく嬉しい。
(関東のクライマーばかり紙面を賑わすのは抵抗を感じる・・・関西クライマーが活躍すると嬉しい)

P74笠置ボルダー「Re Birth」倉上慶太
P76「下地に問われるもの」室井登喜男
・・・クライミングに対する基本的な心構えについて書かれている。
私はとても大切なことだと思う。
世の中が変化しても、いくら上達しても、この部分は押さえておく必要がある。
重要なことと思う。

P105「ロープ特集」
11㎜の時代から何本も使ってきた。
ロープは消耗品である。
これをけちってはいけない。危険だから。
クライマーにとって軽いロープほどありがたい。
でも、軽いロープは、、たいがい細い。
細いロープって、クライマーは登りやすいけど、フォールを止めにくかったりする。
私はATCを使ってる。
たとえロープが細くても、(同じくらいの体重なら)フォールを止める自信がある。
でも、非力な女性には難しい、と思う。
クライマーはパートナーと相談してロープを選ぶべし。

P113「パトリック・エドランジェ」
懐かしいというか、感慨深いというか。
その時の「クライミングジャーナル」の記事を、今でもうっすら覚えている。(雑誌はジムに寄付して手元にない)インタビューに答えていて、だんだんエドランジェが不機嫌になり怒り出すのが印象に残っている。

【おまけ】
【特集・日本の名ルート100】の関西編で「プロミネンス」がある。
まだ発表される前、手書きのトポの頃、苦労してRPした覚えがある。
坂口さんの傑作である。
ボルト全て手打ちした、と聞いている。(開拓者・坂口さんから直接聞いた)
「OSした」ってクライマーは、少ないと思う。核心部難しいから。
今も少ないと思うし、出来た当時80年代は、皆無に近い。
それでも、居ない訳じゃない。
室井登喜男君のお父さんが核心部を行きつ戻りつ粘ってOSした、と聞いている。