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「晦日の月 六尺文治捕物控」中島要

2015年02月18日 22時29分05秒 | 読書(小説/日本)


「晦日の月 六尺文治捕物控」中島要

中島要さんの時代小説・捕物帖。
さすが手慣れた感じで、安心して読める。
大男だが心優しい文治と、元親分の娘・お加代が難事件を解決していく。
次の6編が収録されている。

役立たず
うき世小町
神隠し
ねずみと猫
晦日の月
雲隠れ

短編集であるが、それぞれつながりがある。
縦糸は行方不明のお加代の父の消息について、
横糸は、文治とお加代の関係。
本作品は、続編も出ている。
いずれ読むつもり。

【おまけ】
面白さでは、『着物始末暦』のシリーズや『ひやかし』に及ばない。
「しのぶ梅 着物始末暦」(1)中島要
「藍の糸 着物始末暦」(2)中島要
「夢かさね 着物始末暦」(3)中島要

「ひやかし 連作時代小説集」中島要

【ネット上の紹介】
名代の十手持ち辰三が姿を消したのは昨年暮れ。上方の悪党「名なしの幻造」を追ったまま行方がしれない。縄張りの日本橋をあずかる子分の文治だが、切れ者の親分と比べると頼りにならない。辰三の娘お加代が、御用の向きにも口を挟んでくる。心根の優しい大男と跳ねっ返り娘が智恵を寄せ合い、御用の謎を解き明かす。時代小説の新鋭が情感豊かに描く、傑作捕物帖。