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「雪とけ柳 着物始末暦」中島要

2015年02月26日 22時35分42秒 | 読書(小説/日本)


「雪とけ柳 着物始末暦」中島要

人気シリーズ、第4弾。
このシリーズ、とても面白い。
今回も楽しめた。
謎が少しずつ解明され、物語は進行していく。
人間関係も、それにつれ、変化していて、楽しめる趣向になっている。
次の4編が収録されている。

禁色
歳月の実
雪とけ柳
絹の毒

P195
「お新造さんは雪持ち柳というきものの柄を知ってやすか」
「ええ、柳の枝に雪が積もったきものでしょう。春を待つおめでたい柄だとか」
「そうです。風に揺れ、雪の重みに耐えながら、いつか来る春をじっと待つ。柳は丈夫で折れねぇが、己の力で雪を振り払うことはできねぇんでさ。ご新造さんが会ってくれりゃ、師匠の心に積もった後悔って名の雪もすぐにとけると思いやす」

【関連リンク】
「しのぶ梅 着物始末暦」(1)中島要
「藍の糸 着物始末暦」(2)中島要
「夢かさね 着物始末暦」(3)中島要


【ネット上の紹介】
「井筒屋で配られている引き札を、五枚集めたら高価な絹のしごきが貰えるぞ!」「どうやら井筒屋は、配ったしごきの色で美人番付をしているらしいぞ!!」正月早々、江戸の町では開店したばかりの老舗呉服問屋、井筒屋江戸店の噂で持ちきりだ。しかし、巷を賑わす話の裏には、実は隠された陰謀があった…。井筒屋の真の“狙い”とはいったい何なのか!?着物の始末屋・余一が、一膳飯屋のお糸と共にその真相に迫るが―。着物の汚れも、市井の悩みも綺麗に始末する!!大人気シリーズ、待望の第四弾!!