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「ブロッケンの悪魔 南アルプス山岳救助隊K-9」樋口明雄

2016年09月28日 20時26分21秒 | 読書(小説/日本)


「ブロッケンの悪魔 南アルプス山岳救助隊K-9」樋口明雄

シリーズ3作目。
趣向が変わった。
今まで、味わい深いけど地味、という印象だったが、「冒険活劇」になった。
今回は、テロリストとの闘い。

登山シーズンが終わった9月。
山岳救助隊・星野夏実は、不審な登山者を見かける。
一般の登山者と比べて、異質な雰囲気を放っている。
広河原にアプローチする3つの道路は爆破される。
北岳山荘は占拠され、台風が近づき、陸の孤島となる。
こうして、山岳救助隊VSテロリストの闘いが始まる。

【ネット上の紹介】
9月の半ば、山梨県警南アルプス署地域課山岳救助隊は登山シーズンを乗り切り、救助の技術を磨くため訓練の日々を送っていた。救助隊員の星野夏実巡査は、移動中、何度か不審な登山者たちを見かける。無言で苦行僧のように厳めしい顔、ふつうの登山者みたいな恰好をしてい るが、体格ががっしりしていて隙がなく、ただ者ではない眼つきをしている。その登山者のひとり・元自衛隊員の鷲尾は、国家に見殺しにされた息子(福島原発 で)と部下(海外派遣で)の復讐のために、恐るべき計画を立てていた。一方、その頃、総理執務室では総理大臣をはじめ警察関係・内閣関連のトップたちが集まっていた。5日前、さいたま市の自衛隊施設から最強の毒ガス兵器「VXガス」が盗まれたのだ。単純計算で七十万人以上の致死量に相当するという――。そしてテロリストからの要求が……。爆破によって三つの林道が閉ざされたことによって、北岳は陸の孤島になった。不審な登山者たちの突然の発砲により北岳にある山荘にいた人々は、監禁され人質となった。おなじみ、星野夏実巡査と相棒の救助犬・メイ、神埼静奈巡査とバロン、松戸楓一郎も大活躍!北岳を戦場に、絶体絶命の闘いが始まる。