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「ジョン万次郎」マーギー・プロイス

2018年08月17日 20時18分30秒 | 読書(小説/日本)
「ジョン万次郎」マーギー・プロイス

ジョン万次郎というと井伏鱒二さんの作品を思い出すが、こちらはアメリカ児童文学作家による作品。
私が井伏作品を読んだのはだいぶ前だけど、こちらの方が面白く感じた。
アメリカでの差別、クラスメートとの生き生きとした会話。
なかなか楽しめた。

P316
万次郎とホイットフィールド船長の子孫はふたりの友情を受け継ぎ、毎年、日本とアメリカで交互に開催される「日米草の根交流サミット」に参加している。

P326(あとがきより)
幕末から明治にかけて、日本に海外事情を伝え、開国を勧め、また英語教育に努め(教え子に福沢諭吉、大鳥圭介、津田真道、西周、後藤象二郎、岩崎弥太郎ら)、アメリカの科学技術の紹介などにも尽力する。

P329(あとがきより)
さて、万次郎については、いろんな人がいろんなことをいっているが、ほとんどの人が口をそろえていうのは、奇跡的といっていいほど運がよかったということだ。
 まずなにより、アメリカのよいところを集約したような船長に養子にしてもらったことだろう。ホイットフィールド船長は南北戦争前の人種差別の激しかったアメリカで、野蛮な国と思われていた日本の男の子を養子にし、心から愛し、十分な教育を受けさせた。

【ネット上の紹介】
鎖国をしていた江戸末期。漁に出たまま遭難し、捕鯨船に助けられてアメリカに渡ったジョン万次郎(中濱万次郎)。言葉や習慣も異なる地で、いじめや差別にくじけることなく、強く生き抜いていった秘訣は、何だったのだろう?のちに幕末日本を救うことになる少年のアメリカ青春時代を、史実をもとに瑞々しく綴った物語。「差別」や「多様性」を考えさせる本として、全米で注目された話題の書!アメリカの小中学校で教材として取り上げられた名作。優れた児童文学に贈られる、ニューベリー賞オナーを受賞!

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