【ぼちぼちクライミング&読書】

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「天山の巫女ソニン 巨山外伝」菅野雪虫

2012年04月02日 22時33分31秒 | 読書(小説/日本)


「天山の巫女ソニン 巨山外伝~予言の娘」菅野雪虫

これは驚いた。
「外伝がでたらいいなぁ」と思っていたけど、本当に出た。

金曜日の昼休み、例によって書評サイト、新刊パトロールをチェックしていて見つけた。
「売り切れたらマズイ」、と思うと同時に、「この書籍を仕入れる書店は限られている」、と感じた。
大型店でないと入手困難。(E-honで取り寄せてもいいけど、週末はさんで3―4日かかってしまう)
そこで、紀伊國屋・高槻店の在庫検索をかけた。
・・・OK、在庫はある。
携帯に仕込んだTELで、ソッコー電話する。
「1冊カウンターで確保して下さい」、と私。
「分かりました」、と書店員。
そんなわけで、週末読むことが出来た。(あぁ、満足)

【ネット上の紹介】
ソニンが天山の巫女として成長したのは美しい四季に恵まれた沙維(サイ)の国。イェラが王女として成長したのはその北に草原と森林が広がる寒さ厳しい巨山(コザン)の国。孤高の王女イェラが、春風のようなソニンと出会うまで、どのように生きてきたのかを紹介する、本編「天山の巫女ソニン」のサイドストーリー!


「夏天の虹~みをつくし料理帖」高田郁

2012年04月01日 21時04分24秒 | 読書(小説/日本)


「夏天の虹~みをつくし料理帖」高田郁

みをつくし料理帖、シリーズ最新刊。
過去様々な苦難が訪れたが、料理人として今回がシリーズ最大、と思う。
いかに乗り越えるかが見せ場となっている。
同時に、シリーズの結末が再度確認された、と思う。

「二年前のことだ。わしはその女に、あさひ太夫を身請けするよう、入れ知恵したのだ。天満一兆庵を再建し、料理でひとを呼んで四千両の身請け銭を用意せよ、と。太夫にとって、幼馴染みに身請けされるのが何よりの吉兆だとな」
(中略)
「あれから二年だ。二年経つのに、目途が付くどころか、事態は悪くなる一方ではないか」
(中略)
「戯作者なんてぇのは、荒唐無稽な話をするもんだ。ありえねぇよ、あんたが太夫を身請けする、なんざ・・・」
(中略)
「けど、もし・・・・・・もしも本当に」
言いかけて、又次は何かを払うように頭を振る。
微かに、遠雷が聞こえた。

シリーズをずっと読んでいる方は、とっくにお気づきと思う。
登場人物の1人、この辛口で口の悪い戯作者は滝沢馬琴がモデル。
なお滝沢馬琴をモデルにした小説は何冊かあるが、私が思い出すのは梓澤要さんの次の作品。
 
「恋戦恋勝」は現在絶版、文庫本「ゆすらうめ」として入手可能。
これを読んだとき、日本の文壇は奥が深い、と感じた。 

【ネット上の紹介】
想いびとである小松原と添う道か、料理人として生きる道か…澪は、決して交わることのない道の上で悩み苦しんでいた。「つる家」で料理を旨そうに頬張るお客や、料理をつくり、供する自身の姿を思い浮かべる澪。天空に浮かぶ心星を見つめる澪の心には、決して譲れない辿り着きたい道が、はっきりと見えていた。そして澪は、自身の揺るがない決意を小松原に伝えることに―(第一話「冬の雲雀」)。その他、表題作「夏天の虹」を含む全四篇。大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、“悲涙”の第七弾。