原題:『Café Society』
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ
出演:ジェシー・アイゼンバーグ/スティーヴ・カレル/クリステン・スチュワート/ブレイク・ライブリー
2016年/アメリカ
「成長」しない敏腕の映画監督について
1930年代、主人公のボビー・ドーフマンは野心を持ってニューヨークから、ハリウッドの映画業界で優秀なエージェントとして働いている叔父のフィルを頼りにやって来る。しかし映画業界は見た目通りの「綺麗」な仕事とは言い難く、ボビーはフィルの秘書のヴェロニカ(ヴォニー)と親密な関係になるのであるが、ヴォニーは妻子のあるフィルと不倫関係にあったのである。
ヴォニーにフラれた後、ボビーはニューヨークに戻ってナイトクラブをオープンさせる。クラブには政治家からギャングまで様々な人が集うようになるが、ここではボビーの従兄でギャングのベンの暗躍により家族の邪魔者を次々と抹殺していくのである。
時が経ち、ベンが捕まり電気椅子で処刑された後、ボビーはニューヨークで出会ったヴェロニカ・ヘイズと結婚し、ヴォニーの方は前妻と離婚したフィルと結婚する。問題は解決し、ラストはボビーとヴォニーの両想いが暗示されるのであるが、多くの犠牲の上に成り立つこの「夢」をどのように解釈するべきなのか。