MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

ソール・ライター、孤独なナビ派

2017-06-26 00:27:16 | 美術

 東京の渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは「ソール・ライター展」が催されていた。

ニューヨークにある国際写真センターの副館長であるポリーヌ・ヴェルマール(Pauline Vermare)が

「ソール・ライターはニューヨークのナビ派であった。(Saul Leiter was the New York Nabi.)」と

評するように、写真家であるソール・ライターのカラー写真はナビ派の画風にエドワード・ホッパー

(Edward Hopper)の作風を付け加えた感じである。

 それは「無視されることは偉大な特権である。」「幸せの秘訣は何も起こらないことだ。」という

ライター自身の言説が彼の作風を決定づけ、期限切れのフィルム(expired Kodachrome film)を

駆使して晩年に名声を得ることになるのだが、そんなライターをアメリカのフォトグラファーの

ヘンリー・ウルフ(Henry Wolf)は「ソール、君は機会を逸することに長けている。

(Saul, you have a talent for avoiding opportunities.)」と評している。

 ソール・ライターは結婚していないようであるが、ソームズ・バントリー(Soames Bantry)と

いう画家と彼女が亡くなる2002年まで交際していたようである。


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