MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『家族はつらいよ2』

2017-06-04 00:14:05 | goo映画レビュー

橋爪功さんの息子逮捕=知人宅で覚せい剤所持容疑―警視庁
橋爪遼容疑者 所属事務所が解雇処分を発表「決して許すことできない」
橋爪功 長男逮捕に「さっぱり分からない」、変わったところも「ない」
原題:『家族はつらいよ2』
監督:山田洋次
脚本:山田洋次/平松恵美子
撮影:近森眞史
出演:橋爪功/吉行和子/西村まさ彦/夏川結衣/中嶋朋子/妻夫木聡/蒼井優/小林稔侍/風吹ジュン
2017年/日本

上手すぎる「プロモーション」について

 山田洋次監督は1931年生まれで今年86歳である。ウディ・アレン監督は1935年生まれで今年82歳である。作風は異なるものの長い間コンスタントにコメディ作品を発表してきた2人なのだが、アレンの「成長」しない作風と比べるならば、山田は現代の社会問題を積極的に作品に取り入れている。
 例えば、本作においても高齢者ドライバーの自動車免許返還の是非や、かつて自ら会社を興して頑張ってきたものの、倒産を機に離婚をし、定年退職になる年齢を過ぎても生活保護の申請を拒絶して交通整理の仕事をしながら狭いアパートの部屋で一人で暮らしている高齢者の「孤独死」の問題など、タイムリーでシリアスなテーマを取り入れて上手く笑いに昇華しているように思う。「心肺停止」という言葉の真意を本作で初めて知った。
 その上、主人公の平田周造を演じた橋爪功の息子で俳優の橋爪遼が覚せい剤取締法違反容疑で警視庁に現行犯逮捕されたのだから、本当の意味で「家族はつらい」ことになってしまっているのではあるが、『家族はつらいよ3』のテーマは既に決まった。


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