
(左はパイオニアの本社です@小倉陸橋)
鉄道業界的に、3月は色々なものが終わりを告げる時期でもありますよね。昨今の状況を鑑みるに、興味のある被写体は減る事こそあれ増える事はない…と言うのが撮り鉄の皆さんの偽らざる心境ではなかろーか、と思う訳ですよ。今回の3月改正のトピックスは北海道新幹線の開通とそれに伴う青函トンネルの利用状況の変化が挙げられますね。急行はまなす・カシオペアの廃止によって日本の時刻表から機関車が牽引する定期旅客列車が消滅してしまうというね。大方の人間から見ればニッチな話ですけど、「鉄道黎明期から連綿と続いてきた鉄道輸送のスタイルが終焉を迎える」と言う観点から見れば一大トピックスでもある訳です。

客車を引っ張る仕事がなくなれば、カマの仕事は貨物のみ。JR発足から30年弱経って、JR貨物に引き継がれた国鉄時代からのおなじみの機関車たちもだーいぶ少なくなってきました。子供が好きなので一緒に貨物列車を見に行く機会も多いんですが、関東では幅を利かせているのが圧倒的にEF210ですね。特に関東の直流区間では圧倒的シェア。子供と貨物を見に行って、子供ですらあまり興味を持たないカマというのがねえ(笑)。カマ界の小田急3000系だな。

天気は正直悪うございますが、2月のとある日、南関東地区の貨物列車のメッカと言われる新鶴見界隈に貨物列車を見に行く。小倉陸橋(パイオニア本社横)の定番の立ち位置、金網と架線柱がありますけど、陸橋に上がる階段の踊り場からの撮影なので車を気にすることもないし、子連れでも安心して貨物列車が見せてあげられる場所なので重宝しています(無論歩行者がおりますのでそれなりの配慮は必要ですが)。その塗り分けから「サメ」と言われるEF66の更新機が牽引する3064レ。前の日の夕方に札幌のターミナルを出て、目的地は東京貨物ターミナル。もう少しのラストスパート。

新鶴見界隈では、13時台に集中して発車していくロクヨン貨物を見る事が出来ます。誰が呼んだか昼下がりのロクヨンパラダイス、トップバッターはジグザグストライプのJR貨物色・EF641025が牽引していく3075レ名古屋貨物ターミナル行き。昼間の東海道を下るロクヨン貨物なので、よく撮影する一本でもあります。

隅田川発東京貨物ターミナル行き72レ。これも残り数が少なくなって来たEF65PFが牽引。国土交通省の示達によって改番させられ2000番台を持つ事になってしまったPFですが、正直このJR貨物色はEF65は似合わないんだよなあ。ロクヨンのJR貨物色は結構似合っているのにね。しかし隅田川から東京貨物ターミナルと言う行路は、首都圏の外側を逆時計回りに武蔵野線をぐるりと走るえらい遠回りなルートですね(笑)。

13時台2本目のロクヨン牽引の8460レ。八王子から川崎貨物へのタキ車返空。短区間運用をEF641043が引いて行きますが、基本的には石油の需要期である冬期間しか運転はされないようです。八王子の石油ターミナルも16号のバイパスを走ってるとよく見えるけど、大正堂とか出来ちゃって以前よりは規模も縮小されてますよね。

13時台ロクヨン3本目はEF641003の8586レが新川崎のタワマンを後に。宇都宮から根岸へのタキ返空です。この日は3本ともJR貨物更新色でしたね。関東に原色の運用が回ってくると平日でもカメラが並ぶみたいですけど、ロクヨンに関しては貨物色でもシャープなデザインが結構好きなので不満はありません。青い山並みを描くラインがいかにも山岳機っぽいデザインで秀逸じゃないですか。

倉賀野からやって来たEH200の4074レを眺めて締め。水色のエタノールコンテナが特徴的な列車ですね。現在現役のカマでは一番好きなEF64の去就ですが、このEH200の台頭などによって改正ごとに首都圏運用をどんどん減らしていて、ウワサでは3月改正で関東から消えてしまうんではないかという話もチラホラ。ロクヨンの貨物なんか南武線とか根岸からの石油輸送とかでしょっちゅう見る事が出来たものだけどねえ…競馬場帰りで府中本町のホームにいると、電車が来たと思いきやロクヨンの貨物でガッカリ、なーんて事もよくありましたね。
いずれにしろ、アナウンスがある前にゆっくりとロクヨンを愛でておく時間を大事にしたいものです。