6/19(月)、高松塚古墳(高市郡明日香村)で国宝壁画のカビ発生や損傷を隠蔽していた問題などで、文部科学省と文化庁は、当時の担当者4人の処分を発表した。
A級戦犯で「1か月分給与の20%カット」と唯一金銭的な償いを求められた湯山賢一・奈良国立博物館長(元・文化庁美術学芸課長)は、同館内でも記者会見を開いて謝罪した。
これらに関し、有賀祥隆・東京芸大客員教授(元文化庁・文化財調査官)は、「『結果が悪かったからペナルティーを科す』という方法が文化財保護行政になじむのかどうかは疑問だ」とコメントしていた(6/20 朝日新聞)が、これはピント外れもはなはだしい。
世論は「結果が悪かった」といって非難しているのではなく、防護服を着けずに石室に入りカビを発生させておきながら、「地球温暖化のせい」などと長年ゴマかし続けていた文化庁の「隠蔽体質」を問題にしているのだ。
先ほどの湯山氏などは、02年の黒カビ発生当時、公表するよう進言した部下に対し「やみくもに公表してどうするんだ」と押さえつけていたという事実までが実名入りで報道されていた(6/17 産経新聞)。
今回の発表で評価できるのは、「犯人捜しはしない」といっていた文化庁の調査委員会が関係者29人の実名を公表したことと、今回の問題を重く見た小坂文部科学大臣が、給与1か月分全額の自主返納を申し出たことだ。
今回の処分を受け、黒カビが蔓延したような文化庁の体質が、すっきり・さっぱりと浄化されることを望む。
※写真は、飛鳥資料館の庭にある古代の石人像(レプリカ)。5/27撮影。
A級戦犯で「1か月分給与の20%カット」と唯一金銭的な償いを求められた湯山賢一・奈良国立博物館長(元・文化庁美術学芸課長)は、同館内でも記者会見を開いて謝罪した。
これらに関し、有賀祥隆・東京芸大客員教授(元文化庁・文化財調査官)は、「『結果が悪かったからペナルティーを科す』という方法が文化財保護行政になじむのかどうかは疑問だ」とコメントしていた(6/20 朝日新聞)が、これはピント外れもはなはだしい。
世論は「結果が悪かった」といって非難しているのではなく、防護服を着けずに石室に入りカビを発生させておきながら、「地球温暖化のせい」などと長年ゴマかし続けていた文化庁の「隠蔽体質」を問題にしているのだ。
先ほどの湯山氏などは、02年の黒カビ発生当時、公表するよう進言した部下に対し「やみくもに公表してどうするんだ」と押さえつけていたという事実までが実名入りで報道されていた(6/17 産経新聞)。
今回の発表で評価できるのは、「犯人捜しはしない」といっていた文化庁の調査委員会が関係者29人の実名を公表したことと、今回の問題を重く見た小坂文部科学大臣が、給与1か月分全額の自主返納を申し出たことだ。
今回の処分を受け、黒カビが蔓延したような文化庁の体質が、すっきり・さっぱりと浄化されることを望む。
※写真は、飛鳥資料館の庭にある古代の石人像(レプリカ)。5/27撮影。