「今井町町並み保存会」の若林稔会長(橿原市今井町)のご自宅にお邪魔すると、インドネシア人留学生のハネダくん(ハネダ・キヨサキ・アルファブシ Haneda Kiyosaki Alhabshi)がいた。彼は今年の3月から来年の2月まで、若林宅にホームステイしながら高取国際高校に通っている。彼は1994年(平成6年)11月25日生まれの17歳。名前のハネダは羽田である。彼が生まれたとき、お父さん(メーカーのエンジニア)は羽田空港にいて、そこでキヨサキさんという親切な日本人に出会ったので、名前にハネダとキヨサキが入ったということだ(お兄さんも、成田から「Norita」という名前がついた)。趣味はギター、旅行とインターネット。
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ハネダくんが書いた絵手紙。この写真とトップ写真は私の撮影(7/29)
彼はAFSという高校生の交換留学プログラムで来日した(日本に来られるのは、成績優秀者に限られるとのこと)。現在は、奈良県立高取国際高校で学んでいる。AFSに応募したのは「世界平和を実現するため」だそうだ。「戦争は誤解から生まれるので、世界を平和にするには誤解をなくし、互いに相手から学ぶことが必要だ。文化交流を進めることで、世界平和を実現したい」と作文に書いているという。将来の志望は外交官か、飛行機のパイロット。
AFS奈良支部長である松岡悦子さん(奈良女子大学教授)は、「たった16、17才で、スーツケース1つ持って誰も知らないところに行き、1から人間関係を築いていくのがAFSの体験です。もちろん周りでサポートする人はいます。でも高校生にとって、AFSの1年間は本当に中身の濃い異文化学習体験です。AFSの仲間が世界にいるという実感と、1年間をやり遂げた自信がその後の人生を切り開いていく力になります。日本の高校生がぜひAFSで留学して、世界でリーダーシップを発揮する人になってほしいです」と語る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/83/aa32be3ff48dcc3d78ac37dfa3cbb58f.jpg)
これら2枚は、今井灯火会で松岡さんが撮影されたもの
ホストファミリーの若林稔さんに感想をお聞きすると、こんな丁寧な手記をメールで送って下さった。
「ハネダ・キヨサキ・アルファブシ」わが家で3月23日から来年の2月までホームステイしながら高取国際高校2年生に通うインドネシアから来た留学生の名前である。かねてから今井町町並み保存の知名度を上げたいためにPRに精を出していたが、理想が高過ぎてなかなか地元奈良では思うような成果が出ない時期が続いていた頃「世界遺産クラスの今井町なら、いっそのこと外国の人たちにもPRして今井町を理解してもらおう」と知り合いに話をしていたら、tetsudaさんが沢山の方を紹介してくれた。
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そのうちのお1人、安村英明さん(元奈良県新公会堂館長)から、「留学生向けに、今井町で研修していただけないか」というお申し出があった。安村さんは、公益財団法人AFS日本協会事務局CR(コミュニティー・リレーションズ開発)近畿地域担当で、同協会奈良支部顧問を務めておられる。留学生には、書道とお餅つきと着物体験で、町を楽しんでいただいた。
また同じく安村さんの紹介により、南都銀行のインターンシップ研修の一環として、中国からの留学生を迎えたこともあった。その他、オーストラリアからのAさんを紹介していただいたのも、この頃であった。また、わが家に研修とイベントのお手伝いに帰ってくる学生たちの中に中国からの留学生が混じるようになってきたり、ハンガリーの青年が泊るようになってきた。シリアからの視察もあった。
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以下の写真は若林さんからいただいた。こちらは高取国際高校の入学式
そんなとき、安村さんと松岡さんから「奈良県中南部で、インドネシアからの留学生を約1年間、ホストファミリーとして受け入れてくれる人を紹介してくれないか」と相談が来た。学校は高取国際高校へ通学、報酬なし。弁当は作って、持たしてあげてほしい。イスラム教徒なので豚はダメ、真夏に1ヵ月の断食(朝3時までに朝食を取った後、夜7時過ぎまで、食事はおろか水分もダメ)がある。各方面に打診したが、すべてやんわりとお断りされた。
ふと気が付いたら、今井町を海外に紹介したいと言っている自分が対象に入っていない。「自分が引き受けたらいいんだ」と家内に相談(というよりいつもの通り告知)して、「わが家で引き受けましょう」と二人に告げた。このために予定していたわが家の改修を断念して応接間のセットを出し、彼の部屋にあてがった。
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若林さん宅でのお手伝いの様子
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/b3/8f2c21dc3c4e9543fccaf661b2955951.jpg)
こうしてやってきたのがハネダくん。京橋駅で奈良県に滞在の5人に交じって降り立った彼が発した「お父さん、お母さん」の声に、家族を確信した。しかし、日本語が通じない。あわてて電子辞書を買ってきて、遠い昔に習った英語の単語を並べるが、インドネシア語が母国語の彼の英語もあまりしっかりしていない。あの手この手を使っての珍会話が始まったが、彼の素直で陽性な性格のおかげで、最初から馴染んでくれた。
そんな彼に最初に聞いたのは
1.名前とその由来:彼の父親が2年間日本に滞在していたそうだが、最初に羽田空港で出会ったキヨサキと言う日本人に親切にしていただいたので、わが子に命名したとのこと、因みに彼の兄もナリタ・マツオカ・という日本名が付けられており、親日家のお家で生まれている
2.日本で何を学びたいか:日本語と日本文化
3、将来何になりたい…外交官になって大使になりたい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/cd/8a678a4b7e86d712dc1978577b9bd11d.jpg)
若林さんのお母さん、奥さんと
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これはいい息子ができた、大事にしつけなければ。まず最初に教えたのは、食事での配膳。
1.お父さん、お母さん、ハネダの順に配膳すること
2.お客さんが来たときの自分が座る位置を感じること
3.必ず挨拶をすること
4.必ず「有難う」のお礼が言えること
あとはカンの良い子なので伸び伸びとさせ、町の行事にはできる限り参加させているが、喜んで参加しているので、みんな大事にして仲間入りさせてくれ、早い時期から町の多くの人と言葉を交わし、可愛がられている。今は週に1~2回の書道の練習と月3回のお茶の練習を楽しみにしている。
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高野山・奥の院で
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奈良テレビに出演
朝も早い、家内が起きるとすぐに起きてきて、雨戸をあけて「クリーニング」と称して庭掃除、草引きをしてくれる(最初は雑草と茶花との区別がつかず、すべて引き抜かれて困ったこともあったが…)。庭木の剪定を教えたり、マンションの掃除を手伝わせたりするが、すべて喜んで汗を流しているので、こちらも気持がいい。文化の違いで、お風呂はシャワーだけとか、断食の1ヵ月は食事のズレなど、不満がないと言えばウソになるが、それらをすべて帳消しにする未来を感じさせる息子が持てたことが、うれしい。
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若林宅前で
いつのまにか滞在期間の半分を過ぎた。断念していた我が家の改修を行ったが、不便な2ヵ月余りの仮住まいも苦にせず、大工さんに可愛がられ、お手伝いをして喜ばれていた。1日たりとも休息のないわが家に来て果たして幸せなのか、比較する術を持たない彼には、これも良いのかなと思っている。怠け者の日本を感じてくれるよりも、勤勉・働き者の日本を感じてそれをお土産に持ち帰り、日本を語ってくれる そんな体験をしてほしいなと思っている。
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この2枚は安村さんからいただいた。こちらは橿原市長との記念撮影
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/40/917e5e35e30dac10304aab3d5f87680b.jpg)
安村さんは伊勢神宮前の老舗「喜多や」でウナギを振る舞われ、
ハネダくんはたいそう気に入ったそうである、イヨッ、太っ腹!
この手記は若林さんのブログ「梅香のつれづれ日記」でも、たくさんの写真とともに紹介されている。ハネダくんは私たちを礼儀正しく迎えてくれるし、コミュニケーションも一生懸命とってくれる(少しの英語・日本語と身ぶり手ぶり)。それにしても、言葉も文化も宗教も違うイスラム教徒のインドネシア人留学生を引き受けるという若林さんご夫妻の決断は、すごい。ハネダくんは、若林さんのご指導のおかげで書道の腕もめきめきと上達し、地元のコンテストで入賞したそうで、これは立派である。若林さんによると、ハネダくんは「今は茶道にはまっており、特訓中です。覚えがいいのでびっくりしています」とのこと。
ハネダくんは、AFSという国際教育交流団体のプログラムを利用して来日した。Wikipediaによると《「AFSは国際的なボランティア団体であり、営利を目的としない民間の組織である。 より公正で平和な世界の実現に必要な知識、能力、理解力を多くの人びとが身につけるため、さまざまな異文化と接する機会を提供することを目的とする」》《AFSの名はAmerican Field Service(アメリカ野戦奉仕団)に由来しており、悲惨な戦争の結果である傷病兵の救助活動から、戦争を起こさないための活動へと転じたことで、交換留学制度が発足した》。
国際平和への第一歩が異文化理解であることは、理の当然である。ラマダン(断食)などの風習を守りつつ、日本流の礼儀作法にはじまり書道・茶道に鰻丼まで、懸命に日本文化を学ぼうとするハネダくんの姿勢は実に頼もしい。外交官になりたいという志に向け、着実にステップを踏み出している。
ハネダくん、しっかりと勉学とお手伝いとお稽古に励み、日本文化を身につけてください。若林さんご夫妻、あと5ヵ月、ハネダくんをよろしくお願いします。安村さん、松岡さん、3人への後方支援を期待しています!
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ハネダくんが書いた絵手紙。この写真とトップ写真は私の撮影(7/29)
彼はAFSという高校生の交換留学プログラムで来日した(日本に来られるのは、成績優秀者に限られるとのこと)。現在は、奈良県立高取国際高校で学んでいる。AFSに応募したのは「世界平和を実現するため」だそうだ。「戦争は誤解から生まれるので、世界を平和にするには誤解をなくし、互いに相手から学ぶことが必要だ。文化交流を進めることで、世界平和を実現したい」と作文に書いているという。将来の志望は外交官か、飛行機のパイロット。
AFS奈良支部長である松岡悦子さん(奈良女子大学教授)は、「たった16、17才で、スーツケース1つ持って誰も知らないところに行き、1から人間関係を築いていくのがAFSの体験です。もちろん周りでサポートする人はいます。でも高校生にとって、AFSの1年間は本当に中身の濃い異文化学習体験です。AFSの仲間が世界にいるという実感と、1年間をやり遂げた自信がその後の人生を切り開いていく力になります。日本の高校生がぜひAFSで留学して、世界でリーダーシップを発揮する人になってほしいです」と語る。
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これら2枚は、今井灯火会で松岡さんが撮影されたもの
ホストファミリーの若林稔さんに感想をお聞きすると、こんな丁寧な手記をメールで送って下さった。
「ハネダ・キヨサキ・アルファブシ」わが家で3月23日から来年の2月までホームステイしながら高取国際高校2年生に通うインドネシアから来た留学生の名前である。かねてから今井町町並み保存の知名度を上げたいためにPRに精を出していたが、理想が高過ぎてなかなか地元奈良では思うような成果が出ない時期が続いていた頃「世界遺産クラスの今井町なら、いっそのこと外国の人たちにもPRして今井町を理解してもらおう」と知り合いに話をしていたら、tetsudaさんが沢山の方を紹介してくれた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/49/72b53ed571ee3fd2422e737ad76b72c7.jpg)
そのうちのお1人、安村英明さん(元奈良県新公会堂館長)から、「留学生向けに、今井町で研修していただけないか」というお申し出があった。安村さんは、公益財団法人AFS日本協会事務局CR(コミュニティー・リレーションズ開発)近畿地域担当で、同協会奈良支部顧問を務めておられる。留学生には、書道とお餅つきと着物体験で、町を楽しんでいただいた。
また同じく安村さんの紹介により、南都銀行のインターンシップ研修の一環として、中国からの留学生を迎えたこともあった。その他、オーストラリアからのAさんを紹介していただいたのも、この頃であった。また、わが家に研修とイベントのお手伝いに帰ってくる学生たちの中に中国からの留学生が混じるようになってきたり、ハンガリーの青年が泊るようになってきた。シリアからの視察もあった。
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以下の写真は若林さんからいただいた。こちらは高取国際高校の入学式
そんなとき、安村さんと松岡さんから「奈良県中南部で、インドネシアからの留学生を約1年間、ホストファミリーとして受け入れてくれる人を紹介してくれないか」と相談が来た。学校は高取国際高校へ通学、報酬なし。弁当は作って、持たしてあげてほしい。イスラム教徒なので豚はダメ、真夏に1ヵ月の断食(朝3時までに朝食を取った後、夜7時過ぎまで、食事はおろか水分もダメ)がある。各方面に打診したが、すべてやんわりとお断りされた。
ふと気が付いたら、今井町を海外に紹介したいと言っている自分が対象に入っていない。「自分が引き受けたらいいんだ」と家内に相談(というよりいつもの通り告知)して、「わが家で引き受けましょう」と二人に告げた。このために予定していたわが家の改修を断念して応接間のセットを出し、彼の部屋にあてがった。
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若林さん宅でのお手伝いの様子
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こうしてやってきたのがハネダくん。京橋駅で奈良県に滞在の5人に交じって降り立った彼が発した「お父さん、お母さん」の声に、家族を確信した。しかし、日本語が通じない。あわてて電子辞書を買ってきて、遠い昔に習った英語の単語を並べるが、インドネシア語が母国語の彼の英語もあまりしっかりしていない。あの手この手を使っての珍会話が始まったが、彼の素直で陽性な性格のおかげで、最初から馴染んでくれた。
そんな彼に最初に聞いたのは
1.名前とその由来:彼の父親が2年間日本に滞在していたそうだが、最初に羽田空港で出会ったキヨサキと言う日本人に親切にしていただいたので、わが子に命名したとのこと、因みに彼の兄もナリタ・マツオカ・という日本名が付けられており、親日家のお家で生まれている
2.日本で何を学びたいか:日本語と日本文化
3、将来何になりたい…外交官になって大使になりたい
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若林さんのお母さん、奥さんと
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これはいい息子ができた、大事にしつけなければ。まず最初に教えたのは、食事での配膳。
1.お父さん、お母さん、ハネダの順に配膳すること
2.お客さんが来たときの自分が座る位置を感じること
3.必ず挨拶をすること
4.必ず「有難う」のお礼が言えること
あとはカンの良い子なので伸び伸びとさせ、町の行事にはできる限り参加させているが、喜んで参加しているので、みんな大事にして仲間入りさせてくれ、早い時期から町の多くの人と言葉を交わし、可愛がられている。今は週に1~2回の書道の練習と月3回のお茶の練習を楽しみにしている。
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高野山・奥の院で
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奈良テレビに出演
朝も早い、家内が起きるとすぐに起きてきて、雨戸をあけて「クリーニング」と称して庭掃除、草引きをしてくれる(最初は雑草と茶花との区別がつかず、すべて引き抜かれて困ったこともあったが…)。庭木の剪定を教えたり、マンションの掃除を手伝わせたりするが、すべて喜んで汗を流しているので、こちらも気持がいい。文化の違いで、お風呂はシャワーだけとか、断食の1ヵ月は食事のズレなど、不満がないと言えばウソになるが、それらをすべて帳消しにする未来を感じさせる息子が持てたことが、うれしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/8c/fd3a96bb137bc2adc5280e0333edab5c.jpg)
若林宅前で
いつのまにか滞在期間の半分を過ぎた。断念していた我が家の改修を行ったが、不便な2ヵ月余りの仮住まいも苦にせず、大工さんに可愛がられ、お手伝いをして喜ばれていた。1日たりとも休息のないわが家に来て果たして幸せなのか、比較する術を持たない彼には、これも良いのかなと思っている。怠け者の日本を感じてくれるよりも、勤勉・働き者の日本を感じてそれをお土産に持ち帰り、日本を語ってくれる そんな体験をしてほしいなと思っている。
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この2枚は安村さんからいただいた。こちらは橿原市長との記念撮影
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安村さんは伊勢神宮前の老舗「喜多や」でウナギを振る舞われ、
ハネダくんはたいそう気に入ったそうである、イヨッ、太っ腹!
この手記は若林さんのブログ「梅香のつれづれ日記」でも、たくさんの写真とともに紹介されている。ハネダくんは私たちを礼儀正しく迎えてくれるし、コミュニケーションも一生懸命とってくれる(少しの英語・日本語と身ぶり手ぶり)。それにしても、言葉も文化も宗教も違うイスラム教徒のインドネシア人留学生を引き受けるという若林さんご夫妻の決断は、すごい。ハネダくんは、若林さんのご指導のおかげで書道の腕もめきめきと上達し、地元のコンテストで入賞したそうで、これは立派である。若林さんによると、ハネダくんは「今は茶道にはまっており、特訓中です。覚えがいいのでびっくりしています」とのこと。
ハネダくんは、AFSという国際教育交流団体のプログラムを利用して来日した。Wikipediaによると《「AFSは国際的なボランティア団体であり、営利を目的としない民間の組織である。 より公正で平和な世界の実現に必要な知識、能力、理解力を多くの人びとが身につけるため、さまざまな異文化と接する機会を提供することを目的とする」》《AFSの名はAmerican Field Service(アメリカ野戦奉仕団)に由来しており、悲惨な戦争の結果である傷病兵の救助活動から、戦争を起こさないための活動へと転じたことで、交換留学制度が発足した》。
国際平和への第一歩が異文化理解であることは、理の当然である。ラマダン(断食)などの風習を守りつつ、日本流の礼儀作法にはじまり書道・茶道に鰻丼まで、懸命に日本文化を学ぼうとするハネダくんの姿勢は実に頼もしい。外交官になりたいという志に向け、着実にステップを踏み出している。
ハネダくん、しっかりと勉学とお手伝いとお稽古に励み、日本文化を身につけてください。若林さんご夫妻、あと5ヵ月、ハネダくんをよろしくお願いします。安村さん、松岡さん、3人への後方支援を期待しています!