2013年10月22日(火)、『ミシュランガイド関西2014』の掲載店が発表された。奈良県下の掲載店は、3店減って19ヵ店となった。
※2014年10月20日に発表された『ミシュランガイド関西2015』についてのブログ記事は、こちら。
再び3店減って16ヵ店となった
読売新聞奈良版(2013年10月23日付)によると、
フランスのタイヤメーカー「ミシュラン」が22日発表した「ミシュランガイド関西2014」で、県内からは前年に続いて三つ星が1店、二つ星が3店選ばれた。いずれもこれまでと同じ店だった。一方、一つ星は3店少ない15店にとどまり、全体では、「2012」の25店から6店減少。店主からは「業界全体で、もっと切磋琢磨(せっさたくま)しないと」という声も上がった。(小林元)
今年初登場のミシュラン調査員お薦めの店「ビブグルマン」には京都、大阪、兵庫の3府県から92店が選ばれたが、県内からは1店も入らなかった。三つ星は、3年連続の「和 やまむら」(日本料理、奈良市)。店主の山村信晴さん(60)は「年々、責任が増している」と緊張した様子。アジア・欧米からの客や、リピーターが増えているといい、「初心を忘れず、いままで通りの努力を続けていきたい」と気を引き締めた。
掲載店が年々、減っていることについて、一つ星の「枯淡」(同)の水川正則さん(47)は「もっと県内から多くの店が選ばれてもいいと思う」と残念がり、同じく一つ星の「万惣」(同)の長田耕爾(こうじ)さん(58)も「奈良の店に、欲がないからかも知れない。各店が全国や海外の客に目を向け、レベルアップしていかなければ、じり貧になる」と危機感を募らせた。
グルメ雑誌「あまから手帖(てちょう)」編集顧問の門上(かどかみ)武司さんの話「奈良では大和野菜をはじめ、地元の食材を生かした創作料理を出す店が増えている。各店が工夫を重ねていけば、星が付く店は再び、増えるだろう」
25ヵ店→22ヵ店→19ヵ店と、年々掲載店が減っていることについては、私も懸念している。新しい店が出来たり、既存店でもレベルアップしている店があるのに、店の入れ替わりやランクアップがないのも不思議だ。ミシュランは、新規開拓の努力をしているのだろうか。
逆にお店の側は、切磋琢磨しているのだろうか、またミシュランやメディアに積極的な売り込みをかけているのだろうか。上記の長田耕爾さんは私のFacebookに「このままではダメだと思いますよ」と書き込まれている。今回創設された「ビブグルマン」(星はつかないが、5千円以下で食事できるフレンチ・イタリアンの店)に、奈良県から1ヵ店も選ばれなかったのも、とても悔(くや)しい。
単純に「奈良では掲載店が年々減っている」という数字だけを見て、「奈良の店は美味しくなくなっている」と受け止められないかと心配している。ミシュランに関わらず、腕に覚えの県下料理店は、どんどん「ウチは美味しいので、ぜひご来店下さい!」をもっとアピールすべきである。今月発売の『サライ』(2013年11月号)で私が紹介したお店からは、「おかげさまで来店客が増えています」という声をたくさん聞いている。やはりマスメディアの力は大きいのである。
今回(なぜか)星を落としたのは「川波(日本料理、奈良市)」「田舎茶屋 千恵(日本料理、桜井市)」「ル・ベンケイ(フランス料理、大和郡山市)」である。
以下、2014年版の掲載店(19ヵ店)の一覧を載せておく。
【☆☆☆】
和 やまむら(日本料理、奈良市)
【☆☆】
温石(同、奈良市)▽花墻(同、奈良市)▽夢窓庵(同、奈良市)
【☆】
味の風にしむら(同、桜井市)▽味の旅人 浪漫(同、奈良市)▽尾川(日本料理、大和郡山市)▽かこむら(同、奈良市)▽割烹 きた田(同、奈良市)▽玄(そば、奈良市)▽神戸亭(串揚げ、奈良市)▽お料理 枯淡(日本料理、奈良市)▽食の円居 なず菜(新日本料理、奈良市)▽ステーキ関(鉄板焼き、奈良市)▽蕎麦きり 彦衛門(そば、奈良市)▽蕎麦 菜食 一如庵(同、宇陀市)▽MASUDA(串揚げ、奈良市)▽万惣(日本料理、奈良市)▽ラ・カシェット(フランス料理、奈良市)
それにしても、門上武司さん(あまから手帖)がいつも奈良にエールを送って下さるのは、有り難いことである。『あまから手帖』(2013年10月号)でも、奈良特集を組んで下さっていて、新店もたくさん載っている。『ミシュランガイド』だけでなく、ぜひ『あまから手帖』や『サライ』も携えて、県下の美味しいお店を訪ねていただきたい。
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※2014年10月20日に発表された『ミシュランガイド関西2015』についてのブログ記事は、こちら。
再び3店減って16ヵ店となった
読売新聞奈良版(2013年10月23日付)によると、
フランスのタイヤメーカー「ミシュラン」が22日発表した「ミシュランガイド関西2014」で、県内からは前年に続いて三つ星が1店、二つ星が3店選ばれた。いずれもこれまでと同じ店だった。一方、一つ星は3店少ない15店にとどまり、全体では、「2012」の25店から6店減少。店主からは「業界全体で、もっと切磋琢磨(せっさたくま)しないと」という声も上がった。(小林元)
今年初登場のミシュラン調査員お薦めの店「ビブグルマン」には京都、大阪、兵庫の3府県から92店が選ばれたが、県内からは1店も入らなかった。三つ星は、3年連続の「和 やまむら」(日本料理、奈良市)。店主の山村信晴さん(60)は「年々、責任が増している」と緊張した様子。アジア・欧米からの客や、リピーターが増えているといい、「初心を忘れず、いままで通りの努力を続けていきたい」と気を引き締めた。
掲載店が年々、減っていることについて、一つ星の「枯淡」(同)の水川正則さん(47)は「もっと県内から多くの店が選ばれてもいいと思う」と残念がり、同じく一つ星の「万惣」(同)の長田耕爾(こうじ)さん(58)も「奈良の店に、欲がないからかも知れない。各店が全国や海外の客に目を向け、レベルアップしていかなければ、じり貧になる」と危機感を募らせた。
グルメ雑誌「あまから手帖(てちょう)」編集顧問の門上(かどかみ)武司さんの話「奈良では大和野菜をはじめ、地元の食材を生かした創作料理を出す店が増えている。各店が工夫を重ねていけば、星が付く店は再び、増えるだろう」
25ヵ店→22ヵ店→19ヵ店と、年々掲載店が減っていることについては、私も懸念している。新しい店が出来たり、既存店でもレベルアップしている店があるのに、店の入れ替わりやランクアップがないのも不思議だ。ミシュランは、新規開拓の努力をしているのだろうか。
逆にお店の側は、切磋琢磨しているのだろうか、またミシュランやメディアに積極的な売り込みをかけているのだろうか。上記の長田耕爾さんは私のFacebookに「このままではダメだと思いますよ」と書き込まれている。今回創設された「ビブグルマン」(星はつかないが、5千円以下で食事できるフレンチ・イタリアンの店)に、奈良県から1ヵ店も選ばれなかったのも、とても悔(くや)しい。
サライ 2013年 11月号 [雑誌] | |
サライ編集部 | |
小学館 |
単純に「奈良では掲載店が年々減っている」という数字だけを見て、「奈良の店は美味しくなくなっている」と受け止められないかと心配している。ミシュランに関わらず、腕に覚えの県下料理店は、どんどん「ウチは美味しいので、ぜひご来店下さい!」をもっとアピールすべきである。今月発売の『サライ』(2013年11月号)で私が紹介したお店からは、「おかげさまで来店客が増えています」という声をたくさん聞いている。やはりマスメディアの力は大きいのである。
今回(なぜか)星を落としたのは「川波(日本料理、奈良市)」「田舎茶屋 千恵(日本料理、桜井市)」「ル・ベンケイ(フランス料理、大和郡山市)」である。
以下、2014年版の掲載店(19ヵ店)の一覧を載せておく。
【☆☆☆】
和 やまむら(日本料理、奈良市)
【☆☆】
温石(同、奈良市)▽花墻(同、奈良市)▽夢窓庵(同、奈良市)
【☆】
味の風にしむら(同、桜井市)▽味の旅人 浪漫(同、奈良市)▽尾川(日本料理、大和郡山市)▽かこむら(同、奈良市)▽割烹 きた田(同、奈良市)▽玄(そば、奈良市)▽神戸亭(串揚げ、奈良市)▽お料理 枯淡(日本料理、奈良市)▽食の円居 なず菜(新日本料理、奈良市)▽ステーキ関(鉄板焼き、奈良市)▽蕎麦きり 彦衛門(そば、奈良市)▽蕎麦 菜食 一如庵(同、宇陀市)▽MASUDA(串揚げ、奈良市)▽万惣(日本料理、奈良市)▽ラ・カシェット(フランス料理、奈良市)
あまから手帖 2013年 10月号 [雑誌] | |
あまから手帖編集部 | |
クリエテ関西 |
それにしても、門上武司さん(あまから手帖)がいつも奈良にエールを送って下さるのは、有り難いことである。『あまから手帖』(2013年10月号)でも、奈良特集を組んで下さっていて、新店もたくさん載っている。『ミシュランガイド』だけでなく、ぜひ『あまから手帖』や『サライ』も携えて、県下の美味しいお店を訪ねていただきたい。
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