tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

はまぐり屋の「大和牛すじ肉カレー」

2013年10月06日 | グルメガイド
「お食事&カフェ はまぐり屋」(奈良市南市町7)には、よくお邪魔しているし、当ブログ記事で紹介したこともある。料理が美味しくて、とてもヘルシーだ。今回は、ぱ~ぷるの『ランチパスポート奈良』(北部版 Vol.1)を携え、「大和牛(やまとうし)すじ肉カレー」(通常価格800円→500円)をいただくために訪ねた。以前にもいただいたことがあるが、どんどん味が進化しているようだ。ランチパスのサイトには、

自然の食材をしっかり生かす! 大人の隠れ家のような空間で味わおう
『はまぐり屋』の料理は雑穀米と黒米、オリーブオイル、砂糖の代わりにはちみつを使用するなど、自然の食材にとことんこだわりをみせる。「大和牛すじ肉カレー」は具材たっぷりでボリューム満点!長時間煮込むので、牛すじ肉もお野菜もやわらかく、とっろとろ♪コクのある優しい味だから、何度でも食べたくなっちゃう!体に優しい料理を堪能して♪
500円ランチ/「大和牛すじ肉カレー」800円→500円
パスポート利用時間/11:30~15:00(14:30LO)(※日曜、祝日は利用不可)




カレーのアップの写真を見ていただきたい。単なる「牛すじカレー」ではない。キノコや野菜がたっぷり入っている。美味しさの秘密は長時間煮込んだ大和牛のすじ肉に加え、野菜の自然な甘みと旨みなのだ。日替わりランチがここのウリであるが、カレーライスもこんなに美味しいとは…。皆さん、ぜひお訪ねください!
※定休日は火曜日。食べログは、こちら

私の『ランチパスポート奈良』(北部版)による収支は、煮込みハンバーグ(fue)、お茶漬け定食(風神)、にぎり定食(春日)、オムライス(おしゃべりな亀)、天ぷら相盛り(越後)、屋台ラーメン(まるほ)、タコライス(Ritz)、焼きそばセット(眞田)、パスタランチ(fis)、麻婆丼(飛天)、とんぺい焼きセット(あつをの台所)、桜えび天おろしそば(そば楽)でトータル+2,970円だったので、今回の300円(=800円-500円)を加算すると「+3,270円」と3,000円の大台に乗った。ぱ~ぷるさん、どうも有難う!

tetsudaおススメ度(ランチパスポート使用時の満足度。最高点は3つ星)は、★★★!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安産寺(室生三本松)の地蔵菩薩立像(産経新聞「なら再発見」第48回)

2013年10月06日 | なら再発見(産経新聞)
産経新聞奈良版・三重版などに好評連載中の「なら再発見」、今回(10/5)は「宇陀の安産寺 村人見守る子安地蔵尊」、執筆されたのはNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の小北博孝理事長である。以下、全文を紹介する。
※写真はすべて、小北理事長の撮影

 奈良を歩くと山間の集落などが守る寺で、目を見張るような仏像と出会うことがある。
 たとえば山添村の西方寺には快慶作の阿弥陀如来立像があり、桜井市忍阪(おっさか)の石位寺には石造薬師三尊像などがある。いずれも国の重要文化財だ。



 今回訪ねる安産寺も、堂の軒「堂宇(どうう)」は小さいながら、安置されている地蔵菩薩立像は国の重要文化財で、子安地蔵とも呼ばれる。優美な姿と慈悲あふれるお顔で参拝者を魅了する。
      *   *   *
 安産寺は宇陀市室生三本松中村にある。近鉄大阪線の三本松駅を出て西に向かい、線路のガードをくぐればすぐの所だ。
 今は無住の寺で無宗派。地蔵菩薩は中村地区の人々によって管理・保存されている。普段は公開されていないが、事前に連絡すれば参拝が可能。ただし毎月9日の午前と、1月24日の初地蔵会、8月第4日曜の縁日法要の日には開扉される。





 かねてお願いしてあった9月初旬、この寺を訪れた。地区の集会所を兼ねた本堂の奥の立派な収蔵庫に子安地蔵は安置されている。切れ長の目に鼻筋が通り、端正な唇、傷ひとつない丸い頭が印象的。特に彫りの深い横顔が美しく、精悍(せいかん)さを感じさせる。
 量感豊かな体はさざ波のような衣文線が肩から腹部、脚部にかけて流れ、張りのある大腿(だいたい)部を強調している。この衣文の様式は平安前期の彫像の特徴である漣波式(れんぱしき)で、室生寺様式とも呼ばれる。
 像高は177.5センチ、榧(かや)の一木造とされ、これまで2度ほど彩色修理がほどこされた。着衣は赤く染められている。保存状態が良く、その美しさから千年を経た古仏とはとても思えない。



 左手に宝珠を持ち、右手は下にさげ、錫杖(しゃくじょう)を持たない。着衣は右肩をあらわにする偏袒右肩(へんたんうけん)で、飾り物をつけない如来形。さらに珍しいことに、靴を履いて蓮華(れんげ)座の上に立っている。
 地元保護委員会・専任保護委員の鎌田慧さんは「子安地蔵はその昔、9月9日に豪雨で宇陀川が増水したとき、上流から流されて対岸にある海神社脇に流れ着いたそうです。それを村人たちがお救いし、堂宇を建ててお祀(まつ)りをしたとの伝説があります」と説明。さらに「村の守護仏として深く信仰され、子授けや安産に御利益があると、近隣はもとより全国から参拝者が絶えません」と話す。



 宇陀川の上流には室生寺がある。子安地蔵の着衣の赤や衣文の美しさなどは、室生寺金堂の本尊・釈迦如来像の作風とよく似ている。如来像の右に安置された地蔵菩薩像の板光背が異常に大きく、これを子安地蔵のものとすればサイズ的に一致することから、当初は室生寺金堂に安置されていたのかも知れない。
      *   *   *
 安産寺を下ると目の前が宇陀川で、対岸には三本松の海神社がある。海神社の祭神は海神の姫、豊玉姫命(とよたまひめ)で、水を統御し、安産の神でもあるという。
 私が訪ねたのは、時あたかも9月9日。この日は連日の降り続く雨で宇陀川は増水し、流れも速くなっていた。これだけの水量があれば、上流の室生寺から容易に流れ着くのもうなずける。
 無傷の子安地蔵を思えば、小舟か何かでこの川を下ってきたのだろうか。そんなことを考えながら、川音を背に帰路に着いた。(NPO法人奈良まほろばソムリエの会理事長 小北博孝)



私も、このお像は拝観させていただいたこととがある。キリッとしたイケメンのお地蔵さまで、着衣の赤が印象的だ。像高が177.5cmもあるので、その偉容に圧倒される。この地蔵菩薩が室生寺金堂から流出したものであることは、確実だろう。「川を流れてきた」という説があるが、室生寺は「修理に出したが戻らなかった」と主張しているそうだ。「金策のために売却された」という説もあり、真相はナゾである。

重要文化財のお像を長年地元の「区」が保存・管理されているというところが、すごい。毎月9日の午前と、1月24日の初地蔵会、8月第4日曜の縁日法要の日には開扉されるそうなので、ぜひご尊顔を拝していたたきたい。

小北理事長、素晴らしいお写真と文章、有難うございました!

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする